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2005/07/25

手術記3

今朝の話で、「手術記」は終わりとする。

足腰が(面白い。この語には手がない。こんな状態で使ってみて初めて分かった)がぴんぴんしているのに寝床にいるのは如何にも苦痛である。今朝も目覚めて、こっそり、屋外に煙草を吸いに行き、さて11時の退院まですることがない。主治医も休診日で来ない。やっと頼んで傷口の清払をしてもらうが、ピンニングや器具の血糊を綺麗にふき取ってくれないので、また湘南鎌倉3大がっかりだ。

実は昨日、包帯を外してみて、裸の状態は、かなり他人にはエグイということが分かった。固定器の中央、右手首の親指根元に、パラソルの持ち手状のシルバーの金属ピンの頭がぶっ刺さっているのだ。ちょうどインドやモロッコの大道芸人が、頬や胸部の皮膚に金串を刺したのと全く同じなのだ(よく観察すると、固定器の下も間隙があり、骨へのボルトが突き出ているのは良くわかるが、これは通常、固定器に隠れて見えないからまだよい)。

ともかく僕の「固定器ちゃん」は綺麗にしてあげないとね、と独り言を言いながら、早くも金属部の磨きに左手でいそしむ。次に、すべて部屋を復元する。ゴミも分別、ロッカーのもともと曲がったハンガーやら壊れていたフックを左手でなんとか修復した(なんといっても、自分の右手を分けも分からず整復したんだから、この左手は黄金だ!)。

それでも、まだ余る。

自力でものを書く練習でもしてみるか?

入院に際しての書類も、すべて看護師に書いてもらった。昨日までは、全く、ものを掴めなかった。

ナース・ステーション(「看護婦」がいけないのなら、「ナース」は何でいいんだろ? 看護師はメイル・ナースだろ? 言葉狩り、中途半端なら止めたがいいぞ)に紙とボールペンを借りに行く。

梅崎を書写しようと思ったが、書写は時間が懸かる。暗誦できる文章だ。中島敦の「山月記」がいい。とびきり難しい漢字もいっぱいある!

退院までの2時間で、冒頭から袁と李徴と再会、そして「李徴がどうして今の身となるに至ったかを訊ねた。草中の聲は次のやうに語った。」(細かな字を練習するために、なるべく旧字で書くように心掛けた)まで、最初はまさに生徒のような蚯蚓ののたくった字が、「遂に発狂した」辺りから、人並みには読める字になったのには驚いた(少なくとも一部の生徒の漢字テストより10倍ましな字)。勿論、痛みはひどくぶり返したのだが、「これなら」という淡い光明が見えた気もした。ちょっと蒸す外気も、今の僕には天国だった。

実は、今、このBlogも、たどたどしいが両手で打っているのであった。かと言って、楽観はしていない、そもそも僕は悲観主義者だから。しかし、悲観主義者にとって、絶対的な悲観的状況は、悲観として作用しないような気がする。ウェーバーの法則だな。

では、ご心配をかけた多くの皆様に、とりあえず、ありがとう!

なお、正式な病名は「橈骨遠位端骨折」である。

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