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2007/11/07

芥川多加志 墓地

   墓地   芥川多加志

月の光で冷えきつた石甃の上を歩いて

錆びついた鐵門を押しあけた。

二、三本の眞黑な椎の木

人の如く佇んで呟きつゞける

道に

施された錢を數へに時々やつて來る托鉢僧の

冷たく殘して行つた足跡

散り敷く青ざめた落葉の群をかきわけて。

苔むした墓石の上に

身動きもせぬ一羽の何か黑い鳥を見た。

この詩は、芥川多加志が、その同人であった暁星中学卒業生による回覧雑誌「星座」の昭和17(1942)年1月3日発行の創刊第1号に発表したものである。底本は2007年6月30日刊の天満ふさこ『「星座」になった人 芥川龍之介次男・多加志の青春』を用いた。そうすることが正しいかどうかは不明ながら、正字に直し得る部分は正字とした。

……これはフリードリヒの“FRIEDHOFSEINGANG”――「墓地の入り口」であるCemetery_at_dus_2

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