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2013/01/07

ソヴィエト映画グレゴーリー・チュフライ監督作品「誓いの休暇」論 或いは 待つ母というオマージュ 2 前線(アリョーシャのカタストロフⅠ)

 

僕は……やはり何よりも、この「誓いの休暇」を語ることが――語ることだけが……僕のやりたいことだったのだと……分かった……気がする。

 

□2 前線(アリョーシャのカタストロフⅠ)

 

〇(前シークエンス終了部から)エカテリーナの目と鼻と鼻唇溝のみまでクロース・アップ!(途中、ピントが外れて、また合う! 皮膚の皺まで見える究極のアップ!)カタストロフのテーマに戦車音が加わる!

エカテリーナの両眼の間に砲塔の上部が鼻の左右にキャタピラの覆いが一致して、向かってくる戦車がオーバー・ラップ!(以下の( )部分でもオーバー・ラップは続く)

〇前線 前身してくるナチス・ドイツの戦車!

(ほぼ戦車全体が被るが、砲の尖端は当初は切れており、畝を越えた瞬間、砲の尖端がほぼ画面右に最接近でイン! ここでカメラは左にゆっくりとパン。)オーバー・ラップ終了。

〇前線の遠景。前の戦車の右手後方の丘陵。

前の戦車の右手前のキャタピラの遮蔽部が切れたところでカメラ静止。カタストロフのテーマ終わる。

戦車がほぼ等間隔で四台並んでこちらへ前進して来る。上空には右手から黒々とした硝煙が左に向かって流れている。(以下、ずっと戦車の駆動音が被る。)

 

〇荒地の中景。

戦車砲着弾!

このシーンでは各種の硝煙はさっきとは逆に左から右へ流れる。

オフで再度、着弾音!

 

〇丘を越えて来る四台の戦車。

先程よりも少し近く、前景も異なり、手前に非常に低い枯れた木。左右の中景に人工的な木製の柵が配されてある。前のオフの着弾音と合わせて、左から二台目の戦車が戦車砲を発砲!(初回の砲撃シーンであるが、この一台は四台の中では最後方にあり、火薬量も少なかったのか、やや不発気味で惜しい。) 次いで左端の一台が激しく発砲! 次いで右から二台目が激しく発砲!(この時には全車両が等速で前進しているため、右端の一台は画面の右端に戦車後部が少し写っているだけ。)

カメラ、ティルト・ダウン。

実は枯木の手前下は塹壕。

カメラは塹壕の石→〈ここで砲弾の甲高い落下音が被り始め……〉二つのヘルメット(手前と、そのすぐ向こう側)→塹壕に蹲る二人の兵士の姿を捉えて止まる〈……ここで近くにオフで着弾! 同時に二人、ぶるっと体を震わせる〉。

手前の兵士はヘルメットの下の右顔面(目は見えない)下方が見えるが、髯を生やしており、相応に年を感じさせる。一緒に接するように奥の蹲っている兵士は左肩とヘルメット、その間から僅かに左耳介の一部とその後部が見えるのみ。画面左の二人の背後に木製の蓋のような物の一部が見える。

二人、ゆっくりとこちら側を振り向く。手前の兵士は自分の右後方(画面の左手前方向)に見開いた茫然とした眼を向けて顔前面をこちらへ、奥の若い兵士は、眼を瞬かせながら如何にも恐怖に襲われているという感じで、口を半ば開き、綺麗な白い上下の歯をのぞかせている。切り替わる直前、怖れるように口を窄める。

これが主人公がアリョーシャである。本編開始(冒頭のモスフィルム・タイトルの13秒を除くタイム。以下、同じ。)3分31秒で彼の顔が画面に出る。

 

〇荒地(A)。二発、右手直近に着弾! 画面右から廻って手前にある枯木の向こうに向かって塹壕がある。たて中央やや左手に、そして最直近に立て続けに二発、着弾!

 

〇塹壕の中の二人のバスト・ショット。

年長兵「もう、これまでだ!」

二人の背後にあるのが、木枠で出来た無線機であり、年長兵がその受話器を右手に持っているのが判明する。

アリョーシャ「報告は? どうするんです?」

年長兵、受話器を本体に戻す。アリョーシャ、畏怖を満身に感じながらも、年長兵の投げやりな言葉に、口を尖らし、不服気な少年の眼を投げかける。

年長兵「お前はあの世から報告したいのか?! 逃げるんだよ!」

アリョーシャ、無視して、受話器を左手で取り上げ、

アリョーシャ「アリョール(鷹)! アリョール! 戦車群発見! 戦車群発見!」

アリョーシャ「アリョール! アリョール! 聞こえますか!」

繋がらない。苛立ったアリョーシャ、受話器を何か詰まっているかのように「フーッ!」と吹く。

年長兵、頭上を見上げる(塹壕の中で向こう画面だけでなく彼からも見えない)。戦車の接近音を確かめている風情だがすぐに、『お前の真面目に付き合ってたら、死んじまうよ』といった風に、右手の人差し指と中指を振って、アリョーシャをおいて、塹壕の左方向へ、アウト。

無線機が置いてあった正面側面から転がり落ちる(直前に左手で無線機と受話器のコードを左手に巻き付ける、不可解な動作をしているのが見えてしまうが、これは監督から無線機を落とすように年長兵俳優が指示されていたことによるものと思われる)。右手でそれを摑んで元の位置に引き上げながら……。

アリョーシャ「アリョール(鷹)! こちら、ザーブリック(フィンチ)!」

 

〇塹壕から這い出た年長兵。左から右へ戦車装備(と思われる)機関銃の銃撃が着弾、打たれて左手の別な塹壕へずり落ちる(死ぬ)。

アリョーシャ(オフで)「こちら、ザーブリック! アリョール!」

 

〇先の塹壕。

しゃがんで右手で受話器を持って話しているアリョーシャ。

塹壕からやや上半身を出している。カメラは右手の塹壕直近の上から。右下方から中央上部へ生えた枯木が手前に配されていて、その手前にアリョーシャの小銃が銃口を右手前に向けて置かれている。砲弾の甲高い落下音! 奥の遠景に硝煙があり、そこに着弾!

アリョーシャ「こちらザーブリック! 応えてくれ!」

アリョーシャ、左手で機器を操作している。息を呑んで、恐怖を押さえながら。前のめりに、吐き出すように。しかし、ここで、アリョーシャの感じが明るくぱっと変わる。(カメラ、やや寄り、少しだけ俯瞰気味になる)以下、台詞の間には有意な間があり、無線機が通じて《アリョール》と通話がなされているのが分かる。――[本シークエンス最後の戦車部隊砲撃シーンの伏線]

アリョーシャ「そうです! こちら! ザーブリック! 自分は敵戦車隊を発見しました! 都合、四台!」

(ここまでの画像では最接近したものを含めると五台だが、あの戦車は彼の位置を背後に通過したものと思われ、これは後方からの、敵戦車部隊への臼砲の砲撃範囲から最早、外れるのかも知れない。少なくともこの塹壕から見えるのは確かに四台である。)

「奴等は自分の方へ真っ直ぐ向かっています!」

「歩兵はいません!」

「はい! 確かです!」

「了解! 即時、撤退します!」

 

〇進撃してくる戦車!

画面左手から。砲撃!(ここから以下、カット・バック)

 

〇先の塹壕。

中景に右奥から左手近くに順に三発が着弾! しゃがんだアリョーシャ、急いでヘルメットを押さえながら前に上半身を伏せる。見えるのはアリョーシャのヘルメットと肩の一部のみ。

 

〇進撃してくる戦車!

画面中央。砲塔右手の逆十字のナチスのマークがはっきりと見える。砲撃!

(この砲撃は、音だけで画面の戦車は実は発砲していない。ところが、画面の右手に太陽のような明るい大きな発光が一瞬あり、この戦車の向こうにある戦車(車体は全く見えない)の砲撃光のように見えるように撮られている。いい加減に撮って単調になりがちなこうした戦闘シーンに、これは美事な1ショットであると思う。)

 

〇荒地(A)。着弾!

右奥から左手前に三発、右手ギリギリで一発が炸裂する。

 

〇進撃してくる戦車!

画面中央より少し右寄り。砲撃!(カット・バックはここまで)

 

〇先の塹壕。

中景部分が黒煙で見えなくなる程、激しく着弾! さらに数発遠景に着弾! 左から右の風が硝煙を消し去る。

アリョーシャのヘルメットと肩。元と同じ。

動かない。

戦車の機動音が高まる!

アリョーシャのヘルメットが、むくっと動き上がって!

 

〇塹壕手前地面位置から塹壕方向。

アリョーシャの顔が土石を払って――大映の「大魔神」のように――地から湧き出る!

正面やや上を見上げるアリョーシャ! 戦車の駆動音とキャタピラ音が高まる!

(但し、アリョーシャのヘルメットは深く被った形になっていて、両眼は翳になって観客には見えない。これが上手い!)

その瞬間!

アリョーシャ! 急に身を引く!

 

〇同塹壕手前地面位置から反対前方(前ショットの180度反転位置という設定)。

奥から戦車が急前進して来る! 駆動音! 激しいキャタピラの回転! その音!

やや右手が高くなったガレ場で、戦車も左に傾いだ状態で、戦車は右側が画面左手で切れて地面には砂塵が舞っている! 右手のキャタピラがカメラマンの狙いであることが分かる。カメラは殆ど戦車に轢かれそうになるまで回り続ける。

 

〇塹壕の背後の荒地。

匍匐で慌てて後退する伏せたアリョーシャ!

彼は右手に小銃、左手で無線機及び無線機に付属するものと思われる大きな延長用リード線のリールを後生大事にという感じでベルトで引きづっている。彼がはっきりと通信兵であることがここで判明する。

画面の右手前と左奥の枯れた木の突き出た幹がいい。遠景に森。空は晴れて左手に遠い雲が棚引く。

ここに次の、迫りくる戦車が短くオーバー・ラップ!

 

〇迫りくる戦車!

かなりの傾斜地をこちら側に乗り越してくる戦車。さっきとは逆に、戦車の左端が画面の右で切れる。今度のカメラマンの狙いは右側のキャタピラである。

 

〇塹壕の背後の荒地。

立ちあがるアリョーシャ! 素早く背を向けると、背後の荒野に向かって走り出す!

以下、逃走のテーマがかかる。

(これは、本作の主題旋律を微妙にずらしたもので、ヴァイオリンの不吉なうねりから始まり、ピアノの低音の和音が連打され、ドラやシンバルやトランペットが各所に散らされて、アリョーシャの危機シーンを効果的に演出する。)

画面手前から戦車がイン!

(掘った穴にカメラを置いて、その上を実物の戦車が走行したものと思われる。)

 

〇荒野。

走る抜けるアリョーシャ!(フル・ショット。右手から左手へ)

右手に小銃、左手に無線機とコード・リール。

アリョーシャが左にアウトして、1秒半で右から戦車が、イン!

 

〇逃げるアリョーシャ!(右から)

上胸部と頭部。汚れ切った顔は苦痛と恐怖に歪んでいる。走りながら途中で背後を振り返ると!……(ここからカット・バック)

 

〇アリョーシャ一人を追いかける戦車!(正面)

非人間的な無機質の機械の塊としての戦車(不思議に搭乗者の存在や、そうした遊びに類する残忍な搭乗しているドイツ兵のイメージは一切感じさせない。どこか後のSFの人間を冷徹に掃討するマシンのイメージがある)。彼をぴったりと実に機械的に追ってくる。

ここでは戦車の駆動音は潜まり、キャタピラ音が主になる。

 

〇逃げるアリョーシャと背後に迫る戦車!

トラック荷台からの俯瞰ショットで。汗を拭いながら、必死に走るアリョーシャ、その背後の、ヘルメットの辺りに、戦車の砲塔を除いた下部が覗く。

 

〇逃げるアリョーシャ!(右から)

 

〇追う戦車!(正面)

 

〇逃げるアリョーシャ!(右から)(カット・バック終)

ここに、次の高所からの広角の俯瞰ショットがオーバー・ラップ!

 

◎低い下草の草原。随所に着弾痕がある。

5メートル以上はあろうと思われる高さからの俯瞰ショットで、画面の右上部から左下向へ逃げて来るアリョーシャは、何とか戦車をやりすごそうと、急に中央やや左辺りで右下中央方向逃走経路を変えるが(ここで前のシーンのオーバー・ラップが終わる)、丁度その時には、それを予期したように(勿論、演出上)、奥から斜めに入った戦車は直ぐに中央下方向の直進にドライヴを変えている。殺人機械に捕捉され、絶体絶命という約束事が、美事に成立している。

中央下でアウトしたアリョーシャを、右奥から戦車が容赦なく追跡する。

ここに素晴らしい驚天動地のショットが登場する!

戦車はカメラの置かれた櫓(若しくはクレーン)のぎりぎり直下を走行、それをカメラは等速で定位置から下を回って撮るのだが、ここでフィルムは切れず、カメラはそのまま、なんと! 天地を逆転させて(!)走る戦車をなめながら追う!

すると、カメラはひっくり返って、即ち、160度以上を下に回り込んで、背後の景色を撮り続けるのである!

そこで画像には約4秒後に逆転状態でアリョーシャが入り、6秒で右下に三角形の抜ける空のホリゾントとなり(!)、その左上を丘陵が区切り、その左上に森があって、そしてここから左上へ向かって広大な草原が広がる(!)。

その中を、ほぼ中央に点景の走るアリョーシャが、それを排気煙を吹き出しながら追う戦車がそのまま(逆さまになったまま!)追跡する!

戦車はまっしぐらにアリョーシャに迫る!

アリョーシャ、が画面の右下、実際の正立位置の右へ方向を変えると同時に、戦車も右に急カーブを切って執拗に追う!

逆さまであるために、この後のアリョーシャの逃げる方向は画面の左角に方向となる。

ここで次の逃げるアリョーシャのアップがオーバー・ラップする。

 

〇逃げるアリョーシャ!(右から)

 

〇撤退して放置された友軍の陣地跡へ右から走り込んでゆくアリョーシャ。

中景。手前にタコツボ、各所に柵や残された兵站物資の箱などが散らばる。

カメラがアリョーシャを追って進み、手前に地面突き出た柵条(杭)が二本過ぎると、ここで初めて、友軍兵士の遺体が写る。手前の杭の所に、まず一人。ここでその向こうを走るアリョーシャは遂に、今まで持っていた通信機器とリールを投げ捨てる。

カメラがアリョーシャを追うと、今度はまた手前の壊れた野砲のそばに一人。

ここで中景のアリョーシャは振り返り、力尽き、恐怖の絶頂のという挙措で、両手で面を覆う仕草をするが、その直後に、その足元にあったタコツボに落ち込む。この時、小銃も彼は手放す。万事休すか!!(壊れた野砲の後部が構図の右を画している)

 

〇タコツボに落下するアリョーシャ(ハイ・アングル)。

落ちるアリョーシャの上方にはヘルメット姿の兵士の死体。その手だけが落下し終わったアリョーシャの向こうに見える。また、そこにはかなり大型の薬莢のようなものが散乱している。

 

〇鉄条網を少しばかり附けたお粗末な木製バリケードを正面に据えた道。

その向こうから! アリョーシャ一人を追ってきた、あの戦車が! 坂を登って進んで来る!(ここからカット・バック)

 

〇タコツボの中。(ハイ・アングル)

アリョーシャ「フウゥゥ……!」

と少年のような悲しい叫びをあげて顔を覆い、地面に這い蹲るアリョーシャ!

その、彼の左半身の下に大型の銃器が写り込む。

(この辺りから音楽の音量が下がる)

 

〇バリケード直前に迫る戦車!

 

〇タコツボの中。

対戦車銃を手元に見つけたアリョーシャ。絶体絶命の瞬間の、起死回生が閃く!

 

〇バリケードを破壊して迫る戦車! 左にグッと下る!

 

〇タコツボの中。

戦車銃を右に向けて必死一発を構えるまでのアリョーシャ!

 

〇起伏を越えんとする戦車!

 

〇タコツボの中。

対戦車銃を見つける! 構えんとするアリョーシャ!

 

〇起伏を越え来る戦車!

 

〇タコツボの中。

アリョーシャ、対戦車銃の銃床を右肩に! 狙いを定め! 撃つ!(音楽消える)

――ドン!(ここでは有意にリアルな反動がある)

撃った直後、左腕で顔を覆うアリョーシャ!

 

〇後退する戦車!

――ウウンー!

という戦車のカタストロフ音とともに! 戦車、後退! 起伏を下がりきったところで、車体の下より黒煙が上がる。

 

〇タコツボ。

対戦車銃を構えていながら、その実、向こうに伏せていた顔をゆっくりと上げるアリョーシャ。

眼を何度も瞬かせて唖然とし、唇を少年のように尖らせて、『ありゃ?』という表情のアリョーシャ。

 

〇起伏の向こうで。黒煙を朦々と吹き上げる戦車。

最後は黒煙が画面の1/3近くを覆う。

 

〇タコツボ。

対戦車銃を持って、如何にも少年のように――にっこりと笑うアリョーシャ!

そこに画面左手から、彼の右手に激しい機関砲の銃撃! 背後にも同じく、連射で着弾!

顔を伏せるアリョーシャ! 飛び散る土埃!

阿呆のように口を開いて右手を見るアリョーシャ!

対戦車銃から手を放してタコツボの底に下がって、一度、伏せるアリョーシャ!

しかし!

再び、対戦車銃を右手で素早く! 引き寄せる!

 

〇別な近づく戦車の中景。

砲塔が右に回転し、アリョーシャのいるタコツボをロック・インしそうになる!

左側の近景の二本の杭が印象的。

 

〇タコツボ。

画面左に対戦車砲の銃口。右で狙うアリョーシャ!

背後に曇った中景の柵条。(ここはパースペクティヴが実に素晴らしい!)

狙うアリョーシャ!

右にゆっくり銃身を振り、少し、銃を煽って――撃つ!

(ここは発射時の反動が全くないのは、ちょっと不満)

 

〇近づく戦車の中景。(前と同構図)

砲塔を右に無駄に回しながら、黒煙を吹き始める戦車!

 

〇タコツボ。(前と同構図)

アリョーシャ「ウラー(やったゼ)! どんなもんだい!」

 

〇前線。中景。

友軍の臼砲全射が始まった!

左手にやられた戦車が一台。迫撃数弾! 旋回してとっと戻ろうとする戦車が3台(左右の2台は旋回、真ん中の一台はバックで)見える。

(台数が合わない気がするが、アリョーシャの奮闘に免じて許す!)

 

〇同。(少しヨリ)

友軍の迫撃弾の着弾!

 

〇タコツボ。

対戦車砲の向こうで、一人でとんでもないことをやり遂げたアリョーシャの、少年の笑顔!

背後を振り返る、アリョーシャ!

 

〇後退する戦車群(二台)。

手前に激しい迫撃砲弾の複数の弾着!

 

〇後退する戦車群(二台)。左に廃戦車。(前よりもずっとヨリの画像)

カタストロフの終わりの主題音楽がかかる。

 

〇黒煙を上げるアリョーシャの撃った戦車。

手前左に二本の木製の杭、他、同様のものが中景から右に四本。いい画の「切り」である。

 

〇タコツボから起き上がるアリョーシャ。

右手に銃口をオフにした対戦車銃。

タコツボの縁に腰掛けるアリョーシャ。

右手の肘を右膝について、右手でヘルメットを支えて。疲労困憊のアリョーシャ。

――少年の悲哀。

――迫撃砲の音。

――背後に黒煙。

――ブラック・アウト……

 

■やぶちゃんの評釈

 戦闘シーンの採録は困難を極めたが、これで、私は何とか再現出来たと私は思っている。私は実はこれで十分だという気がしているのだが、まずは、以下、文学シナリオを見てよう。前のプロローグをダブらせる。

   《引用開始》

 強風が彼女の着物の裾を吹き上げ、頭からネッカチーフを吹き飛ばす。黒雲が空に渦巻いている。

 婦人は遠くを見つめている。風は、さか立ち、ひん曲った大地を吹きまわる。バラ線に唸りを上げ、黒々とした塵埃を原野に吹き上げる、

 ここは戦場の最先端である。前哨の小さい壕のなかに兵士の制服を着た獅子鼻の若者が入っている。彼は興奮して前方を見つめている。そこからは、だんだんと大きくなるモーターの唸りが不気味に聞こえてくる。

 若者と並んで初老の兵士がいる。彼は受話器に叫んでいる。

 ――オリョール! オリョール!……オリョール! 答えてください! タンクです! ……タンクです!……

 誰も答えない。彼は受話器をゆさぶる。震える手でコードを確かめ、また荒々しく叫ぶ。

  ――オリョール! オリョール!……

 返事がない。兵士たちは互いに目を見合わせる。二人の目の中には、恐怖と、いら立ちと、〈何をなすべきか〉という無言の問い掛けが読み取れる。

 前方のモーターのうなりはますます物すごく、キャタピラがぎしぎしと軋む……。

 ――後退しよう。

 初老の兵士がかすれた声で言う。

 ――命令がない……。

 ――五台のタンクと小銃で戦争するとでもいうのか。表面の塗料をひっかく位のものだ……。

 ――しかし、連絡すべきだ。

 老兵は腹立たしげに若者に叫んだ。

 ――あの世からか?! 連絡するがいい。馬鹿げたことだ!

 しかし、彼は答えずに老兵の手から受話器をもぎ取った。

 ――オリョール! オリョール!……私はザヤブリック! ザヤブリック!

 彼は荒々しく子供っぽい声で叫んだ。

 タンクの群れは、前進しながら砲火開いた。特徴あるシュルシュルという音を引いて、弾丸が頭上をかすめる。後方の塹壕からは返答がない。

 ――オリョール! オリョール!

 若い兵士は、敵意の目でタンクを見ながら、受話器に叫びつける。

 老兵はあきらめて、這いながら急いで後退して行く。

 若者だけが残る。彼は突然、孤独を感ずる。

  ――オリョール! オリョール!………

 彼はくりかえす。

 ――わたしはザヤブリック! 私はザヤブリック!……

 タンクは近づいて来る。若者の声には恐れと悔しさの響きがある。

 ――オリョール!……オリョール!……もしもし、私はザヤブリック!

 彼は絶望し動揺しながら近づいてくるタンクを見つめる。

 すると、突然応答がある。

  ――オリョール!!

 若者は、躍り上らんばかりに叫んだ。

 ――はい、私はザヤブリック……はい! 発見しました……五つの……

 ――歩兵か。

 ――そうじゃないのです。歩兵ではありません。……監視所へまっすぐ来ます。後退すベきですか。

 ――了解!

 彼は、受話器を急いで置いた。しかし、次々と作裂する砲弾のために大地にヘばりついたまま動けない。砲兵の猛攻撃が突然襲いかかった。爆発は連続し、そしてまた、突然砲撃は止んだ。静寂に戻ると前進するタンクの唸りが聞えてくる。

 若者は頭をもたげる。すると、すぐ近くに一台のタンクがおり、自分に向って真っすぐに進んでくるのが見える。

 若者は恐怖にとらわれる。目を閉じ、頭を埋めて大地にうつ伏せる。

 タンクのモーターはうなり声をあげ、わめき散らし、キャタピラはぎしぎしと軋り続ける。世界がこの唸りと軋りに満ち溢れているようである。

 若者は耐え切れずに、飛び起きて駆け出す。

 タンクの敵は彼を発見し、機銃掃射を浴びせる。

 若者は大地に倒れる。彼の身体の上を弾丸が飛び過ぎる。射撃は中断し、タンクは彼を目指して動き出す。若者は、再び、跳び起きてタンクから逃げる。電話器と巻枠が邪魔になる。射撃が始まる……。また彼は倒れ、また起き上がり、そして駆け出す。

 それは、愚かしく、奇妙である。広い原野を巨大な殺人機械が一人の無防備の若者を追い回す。

 若者は疲れている。彼は悔しさと恐怖で涙を流している。彼は戦車の脇に逃れようとするが、タンクはぐるぐると回りながら彼に向ってくる。彼とタンクの距離は、じりじりとせばまってくる。逃ける力もなくなる。タンクは今は射撃すらしない。若者をただ追い回し、踏み潰そうとする。

 若者は電話器と巻枠を捨てる。最後の力を振り絞って逃げ出す。目の前に砲撃に破壊された塹壕がある。そこには対戦車隊がいたのだが、今は全滅している……。無力の若者は壕の中にころがり込む……。タンクは彼を目指して進む。すぐ近くまで来ている。キャタピラは若者の残した電話器と巻枠を踏み潰した。そして、そのキャタピラが、今まさに彼を踏み潰そうとしている。逃げ道はない。逃げる力もない。

 若者は絶望的に辺りを見まわす。彼はもう一度壕から逃げ出そうとする。その時、ふと地面にころがった対戦車銃が目にとまる。彼は、それをつかんで、タンクに向け、至近距離から射撃する。タンクは、何かにぶつかったように身ぶるいして止まると、モーターが爆発し、火炎に包まれた。

 若者は、炎上するタンクを驚いて見ている。何が起ったのか、彼には理解できないようである。

  タンクは燃えている。すると突然、機銃掃射が起こる。若い兵士の前の地面の土砂が小さく噴き上がる。隣接していたタンクが彼に砲火を開いたのである。

 若者は大地にうつ伏せる。射撃が終わるのを待つと、このタンクを目指して続けざまに数発打ち込む。タンクは同じ場所で回転していたが、やがて動かなくなる。

 ――ああ!……嫌いだ!!

 子供っぽく叫ぶと、若者はほかのタンクにも弾丸を浴びせる。タンクの群は大急ぎで後退し始める。タンクの周りに砲弾が炸裂し始める。壕の後方から〈ウラー〉の声が聞こえて来る。

   《引用終了》

 文学シナリオとは、ほぼ忠実ながら、大きな相違点は、アリョーシャを追う戦車が、終始、決して機銃掃射をしない点である。これは非常に大きな意味を私は持っていると思う。それは、機銃掃射で簡単に殺せるものを――わざわざ、「走る一個の青年」を、只管、追い続ける「万能無敵の戦車」という主題である。ここに示されたのは、一個の人間と、「戦争」という「無慈悲の機械という技術によって生み出され現象」「むごたらしいサディズム」としての「科学的」と称する――「技術の装置」――との厳然たる対置ではなかったか? それは、人間が創り上げた最大にして最悪の、悪夢としての「何らかの装置」としての「科学技術」の持つものへの警鐘でもある。それは「人を殺す」ところの「小銃」であり、「戦車」であり、「対戦車銃」であり、「臼砲」(迫撃砲)であり、そして「原爆」でもあり、「原子力発電所」でもあるような――「万能無敵の技術」への――哀しい謂い、ではなかったろうか?……

 「アリョール」。これは初めて見た小学生の頃、『主人公はアリョーシャだから、きっと通称かなあ』なんて勝手に思っていたのを思い出すのだが、これはロシア語で“орeл”(オリョール:鷲。)・“Зяблик”(ザーブリック:アトリ。スズメ目アトリ科アトリ Fringilla montifringilla。)、英語字幕でも“Eagle”と“Finch”――所謂、戦場の各部隊の無線のコードネームである(「コンバット」でお馴染みの「チェックメイト・キング」みたようなもの。あれはチェス用語を用いていた)。また、後のソヴィエトの宇宙飛行士ワレンチナ・テレシコワのコードネームは有名な彼女の台詞の「私はカモメ」の“чайка”「チャイカ」(カモメ)で、空を飛んで言葉を伝える暗号は、きっと鳥の名が多いのだろうな、なんて勝手に思ったり(「北の国から」の純風に)。

 ◎の驚天動地のカメラ逆転シーンの全体は、前後のオーバー・ラップを含め約20秒である。なお、車の轍が四対近く認められる。特に画面を急カーブで湾曲した中央のものと、その上に薄らと見える曲らないそれは、轍の間隔が広く、カーブでの形状も戦車のそれと思われる。なお、このシーン、恐らく定置させたクレーンか櫓を組んでの撮影であったものと思われ、同一の場所で何度かのテスト撮影が行われたと考えてよく、これらは何度か行ったこのシーンでの戦車若しくはテスト用車両の轍のようにも思われるが、ここは戦場なのだから寧ろ、ヴァージンの草原で綺麗過ぎるのは、またおかしい。特に違和感はないし、この轍が思い切ったカメラ・ワークと相俟って、この異常なシーンの構図に奇体なアクセントを加える面白い効果をさえ産み出していると言える。

 最後に登場する兵器を見ておきたい。

 まず、戦車であるが、無論、これは実際のナチス・ドイツの無敵の戦車と呼ばれたタイガー戦車ではない。こうした部分は相応にフリークな方がおり、私が云々するよりも、そちらを全面的に参照したい。「STUDIO JIPANG」氏の「映画の中の戦車 ソ連・ロシア編」の中にズバリ、「誓いの休暇」のページがあるのである。それとウィキの「T-34」によれば、これは第二次世界大戦から冷戦時代にかけてソビエト連邦を中心に使用されたソ連製中戦車T-34/85(一九四四年から生産が始まった、T-34の二番目の改良型で85 mm 砲を搭載した大きな砲塔を備える)を改造してタイガー戦車(第二次世界大戦でドイツ国防軍と武装親衛隊が使用したVI号戦車)に似せたものである。リンク先の説明にある語を少し解説しておくと、「履帯」とはキャタピラのこと。砲塔の右前部に附けられた予備キャタピラーはT-55のものか、とある。T-55とはソ連製戦後第一世代の主力戦車(史上最も生産台数が多い戦車とされ、ほぼ同じ形状のT-54も含めると、その数は一〇万輌を超えるとも言う。冷戦時代に国外に供与・輸出された数も多く、現在でも多くの国で使用されている。この戦車は一九五八年に登場したとあり、これは本作の公開の前年である。なお、T-54T-55は外見は良く似ているが、砲塔上の換気扇カバー(ベンチレータードーム)の有無で簡単に識別出来ると、参照したウィキの「T-55」にある)。それにしてもキャタピラが改造元のものでないのでは、と見破るのは並大抵ではない。さらに「STUDIO JIPANG」氏は、この改造最大の欠点を「防盾」がないこととされているが、防盾とは主砲の操作員を敵の攻撃から防御するための装甲板で主砲の前面基部にある装置を言う。ウィキの「ティーガーII」によれば、タイガー戦車は狙撃され易いここに、ザウコフと呼ばれる独特の円錐型防盾を装備していて、高い防御力を誇った、とある。なお、「STUDIO JIPANG」氏は前半の進撃して砲撃をして来るシーンの戦車を指して、『改造の具合が上[やぶちゃん注:後半でアリョーシャを追跡する車両]のと比べると、いくらか異なります。簡易版でしょうか?』と述べているが、氏は本映画の戦車について書かれた別ページ(同人誌掲載分。戦車の正確なイラスト附)で、『映画には全部で5両登場しますが、うち4両は模型(1/3ぐらい?)かもしれません。つまり実物大は1両のみ』ともある。そう言えば、遠景のものは何だか、動きに重量感がないな。

 アリョーシャの持っているボルトアクションの小銃は第二次世界大戦中のソ連軍主力小銃であったモシン・ナガンM1891/30か。

 アリョーシャが使用する戦車銃であるが、これは形状から見ても、一九四一年にソ連軍が採用したボルトアクション単発の対戦車ライフル、デグチャレフ(デクチャリョーフ)PTRD1941(正式名はデクチャリョーフ一九四一年型対戦車火器)であろう。ウィキの「デグチャレフPTRD1941」によれば、『ナチス・ドイツ軍の侵攻に合わせ急遽量産に入った』対戦車兵器で、『全長2.020m、重量15.75kgと長大だが、同時に採用されたシモノフPTRS1941よりは軽量である。また、ガス圧作動で連射できるPTRSと異なりシンプルな構造であったため、生産性や信頼性で遥かに勝り、PTRSに先駆けて大量に配備された。ボルトアクションの単発銃ではあるが排莢が自動化(ロングリコイル方式)されており構造的には半自動の対戦車砲に近く、速射性は半自動のシモノフ対戦車ライフルに大きく劣る物ではなかった。ショルダーストックにリコイルスプリングが入っており、射撃後反動によってストックを除く銃全体が65mm後退する。その際、ストックに溶接されたカーブを描いた鉄板にボルトハンドルが乗り上げ、ボルトの閉鎖が解除される。閉鎖解除されたボルトは、まだ残っている銃身内の圧力により突き戻され、薬莢はチャンバーから抜かれて下に空いた排出口から排出される。オイルを塗った綺麗な薬莢を使えば、ボルトは完全にオープンされる。上に空いた装填口より弾を入れ、ボルトを閉鎖すれば発射準備が整う』(下線やぶちゃん)。『初速1012m/sで発射される14.5mm弾は有効射程の100mからIII号戦車、IV号戦車の30mm側面装甲を貫通し、また防弾ガラス製の覗き窓も簡単に破壊して乗員を死傷させた。このため、ドイツ戦車は開口部を減らし、覗き窓を溶接で埋め、さらにシュルツェンという装甲スカートで対抗した。さらにはティーガー、パンターなどより重装甲の新型戦車が登場するとこの銃による射撃で撃破するのは極めて困難になった』。『しかし当時のソ連ではHEAT弾の開発が遅れたため引き続き大量に使用され、キューポラや操縦手用のペリスコープ、砲身、起動輪、車外に身を露出した乗員などを狙撃して戦闘力を減じる用途に使われた。この銃を鹵獲したドイツ軍は、14.5mmPz.B783r)の分類コード名を与え使用した』とある(「鹵獲」は「ろかく」 と読み、敵の軍用品・兵器などを奪い取ることを言う)。なお、文中の対戦車ライフル「シモノフPTRS1941」はガス圧作動によるセミオートマチック五連発で、サイズは全長2m、重量約21kgと重く、戦場では弾薬係と射撃手の二名による行動が基本とされたとウィキの「シモノフPTRS1941」にあり、画像を見ても本作に登場するもとは形状が全く異なる。以上の記載から見ると、本映画でのデクチャリョーフPTRD1941は、かなり強過ぎの感は拭えない。特に二台目の狙撃は相当な距離を感じさせ、一発必殺で仕留めた点は素人見にも出来過ぎという気はする。しかしそれはそれ、展開の御約束であれば(誰かのアニメだって主人公は死なないし、悪は何時だって滅んでる。あれだってみんなステロタイプの御約束だろが)、私はそれを論って本作を評する意志は微塵もない。実はあなた方のよく御存じの、お好きな方も多い、私の大嫌いな御仁が、この一発目の狙撃の際について発言したという記事を見つけたので、ここにうやうやしく記しておきたい故にこの注を書いたとも言えるのである。彼は、あのシーンを見て『こんな弱い戦車はない』と宣うたと言う。それでいて、この御仁は『戦車以外は好きな映画』として、本作を『好きな映画の一つ』に挙げておられるそうな。この方、知る人ぞ知る軍事兵器オタクの反戦家だ(反戦主義者という謂い方を私は認めない。反戦とは思想や主義ではない。深い感懐から生ずる思いである。それから――私は兵器オタクの反戦家というのは――私も含めてだ――実は存在しないと確信しているのである。これはまた語り出すときりがないのでここでやめにするが)。……成程ね、唾を吐きながら褒めるという、あんたらしい。……手塚先生の追悼文に、鬼の首を取ったように先生のアニメーションの罪過のみをうち並べて平然としていた、あの男らしい。如何にも「不愉快な褒め言葉」だ。――もうお分かりであろう、宮崎駿である。]

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