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2013/06/12

この頃の思ひ 萩原朔太郎

この頃の思ひ

 僕は元來、政治家といふ人種が嫌ひであつた。なぜなら彼等は、いつも一時的の現象しか考へないで、政畧や俗衆を煽情する目的から、眞の永遠の眞理や、哲人、詩人の言葉を歪曲して、卑俗な方便主義に利用するからである。ところがこの頃になつて、僕が何よりも日本に欲しいと思ふのは、哲學者でもなく詩人でもなく、さうした「俗衆指導者」の政治家である。僕にもし實行的才能があるならば、ゲーテのやうに、僕自身が政治家にさへ成りたいと思ふ位である。これは僕自身の心境の變化だらうか、否、おそらくは、日本の現狀に於ける、社會環境の著るしい變化であらう。そして僕ばかりではなく、すべての日本人と日本の有識者とが、同じことを考へてるのではないだらうか。

[やぶちゃん注:本作は初出誌紙名も年月日も一切が不明である。底本は筑摩版萩原朔太郎全集第十一巻の「隨筆」所収のものを校異表を見て初出に復元して用いた。同巻「隨筆」パートでは、この後に先に示した「我等何をなすべきか――靑年の爲に――」が同パートの掉尾として配されており、その前に並ぶ随筆群は不明の一篇を除き、すべて昭和一三(一九三八)年から昭和一七年のものであるから、全集編者はこの間の雑誌若しくは新聞等に掲載されたものと推定していることが分かる。――それにしても――議員になった萩原朔太郎――都知事になった萩原朔太郎……想像するだにおぞましい……そういう輩が現実に日本の政治家になり、文学者や芸能人がメディアのコメンテーターとして好き勝手放題のことを言っている今の日本を朔太郎が見たら――さて、何と言うんだろう……]

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