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2013/08/21

中島敦の歌群「Miscellany」中にある無題の纏まった十二首

ひたぶるに詠みけるものか四十日餘よそかまり五首の歌をわがつくれりし

拙なかるわが歌なれど我死なは友はまち元町まち)行き憶ひいでむか

わがいのちみじかしと思ひ街行けばものことごとに美しきかな

[やぶちゃん注:「ことごと」の後半は底本では踊り字「〲」。この時(底本年譜ではこの中島敦の歌群を「和歌五百首」と称しているが、それが成ったのは昭和一二(一九三七)年、中島敦満二十八歳の折りであった。彼の死は五年後の昭和一七(一九四二)年十二月四日のことであった)、中島敦には死の予兆とその諦観的思惟が既にしてあったことが窺われる。]

ほのぼのと人こひそめし心もちて初薄雪の朝を行かばや

[やぶちゃん注:「ほのぼの」の後半は底本では踊り字「〲」。]

人はしも我を得知らず知られむと我も願はず夜の町を行く

何故なにゆゑに我は我なりや」人知らず知らずして生くるをかしかりけり

裸木はだかぎ晝月ひるづきかゝりゐたりけりわれ三十になるといふ冬

[やぶちゃん注:「三十になるといふ冬」言わずもがなであるが数え年。]

あさりヽヽヽするバタヤのうたふ流行歌聞きつゝあればなにか明るし

我が歌はおならヽヽヽの如し腹内はらうちにたまりたまりてふと打出づる

[やぶちゃん注:「たまりたまり」の後半は底本では踊り字「〱」。]

敷島の大和の和歌うたは樂しけどわれのゐるべきところにあらじ

美しき白痴女といひてまし思想をもたぬ和歌うたの美しさ

デカルトの末裔われはなむとす三十一文字を戀しとは思へど

[やぶちゃん注:この最後の二首、私は不思議にひどく惹かれる。]

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