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2013/08/18

『風俗畫報』臨時増刊「江島・鵠沼・逗子・金澤名所圖會」より江の島の部 21 先哲の詩(1)

    ●先哲の詩

江島に關する先哲の詩は甚(はなは)た多し。今風土記藝文部に掲(かゝ)けたる者を抄出して。左に登載す。高樓醉後耳熟するの時。風濤(ふうとう)に對し欄を打て放吟せは。其快興(くわいけう)いふべからざる者あらむ。

 原書苗字を略記す。蓋し當時の弊風なり。今一々改定せす。

[やぶちゃん注:以下、各詩は完全に連続して示されているが、完全に改行し、それぞれの詩の間に空行を設けた。不明な字は国立国会図書館の近代デジタルライブラリーの「相模國風土記」の「藝文部」で確認した。訓読は総て全くの我流につき、ご注意あれ。]

 

  游江島   服元喬
 

妙音孤島對天居。

危木懸崖萬丈餘。

臨海斷碑秦代字。

轉沙比目越王魚。

潮來巖穴龍蛇走。

珠散風濤蜃蛤虛。

白日靑雲溟色盡。

舟乘欲問十洲墟。


  

[やぶちゃん注:荻生徂徠の高弟で風流人として知られた服部南郭。

   游江島   服元喬


 妙音 孤島 天居に對す

 危木 懸崖 萬丈餘

 海に臨める斷碑は これ秦代の字

 沙に轉(まろ)べる比目(ひもく)は これ越王魚

 潮(しほ)來たる巖穴 龍蛇の走(そう)

 珠(たま)散る風濤 蜃蛤(しんがふ)の虛

 白日 靑雲 溟色 盡き

 舟に乘りて 十洲墟(じつしふきよ)を問はんと欲す

 

 
「海に臨める斷碑」は「江島建寺之碑」のことであろう。

「蜃蛤」蜃気楼を吐くとされた大蛤。「虚」はその幻しの意であろう。

「比目」カレイか。

「越王魚」「文選」の「呉都賦」劉逵注に「王余魚は半身の姿をしている(其身半也)。俗に越王が魚の膾(なます:細い糸づくりのサシミ。)にして食べたが、食べ尽くさぬままに、半身を残してその身を水中に棄てたという。その身が魚となったが、一面だけの姿をしていたため、その魚を「王余魚」というようになった、とある(以上は「MANAしんぶん」の狩谷棭斎校注「箋注倭名類聚抄」の「王餘魚」(当該リンクの通し番号20)を参照させて戴いた)。

「溟色」海の色。

「墟」は砂丘。砂浜海岸の景であるから鵠沼海岸辺りを指すか。江の島を満喫して船で相模湾を西に出たものであろうか。]

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