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2013/10/01

日本その日その日 E.S.モース(石川欣一訳) 第二章 日光への旅 13 箱枕

M45


図―45

M46


図―46

 日本の枕というのは奇妙な代物で、一寸見ると如何にも使い難くそうであるが、而し私は二時間の睡眠にこれを使用して見て、これはいいと思った。只、馴れぬ人が一晩中使用すると頸に痙攣(けいれん)が起る。この枕は特殊な方法で括った頭髪に適するために、出来たものである。婦人のこみ入った結髪、及び男子の固いちょんまげ――こってりと堅練り油をつけ、数日間は形を保つように仕上げたもの――は、それ等がこわれないような枕を必要とした。暑い時には空気が頸のまわりを吹き通して誠に気持がいい。図45はその一夜の用のために運び込まれた我々の枕で、図46は熟睡している有田氏をスケッチしたものである。
[やぶちゃん注:我々は古来からこの箱枕であったように誤解しているが、ここに示された形の箱枕は江戸中期以降のもので、初期は長方形の袋の中に綿や蕎麦殻・茶殻などを入れた、現在の我々の枕を小型にしたような円筒形の括(くく)り枕で寝ていた。]

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