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2013/10/10

鬼城句集 秋之部 螽/屁放虫

螽     稻刈りて草の螽となりにけり

 

      美しき馬鹿女房や螽取

 

      よろよろと螽吹かれぬ實なし草

 

[やぶちゃん注:「螽」は「いなご」。「よろよろ」の後半は底本では踊り字「〱」。「實なし草」は一般名詞ではなく、双子葉植物綱タデ目タデ属( Polygonum :これをミチヤナギ属として狭義のタデ属とし、本種をイヌタデ(サナエタデ)属 Persicaria に分類する考え方もあって、そのためにタデ類にはシノニムが多い)ハルノトラノオ(春虎の尾)Polygonum tenuicaule の異名であろうか。イロハソウという別名も持つ多年草で花は四~五月に咲く。茎は少し赤みがかり、湿気の多い山林渓谷などに植生する。グーグル画像検索「Polygonum tenuicaule」は。]

 

屁放虫   屁放虫を掻き出したる子犬かな

 

[やぶちゃん注:「屁放虫」は「へひりむし」と訓じていよう。コウチュウ目オサムシ上科ホソクビゴミムシ科ミイデラゴミムシ Pheropsophus jessoensis 及び同種のガス噴出を行うホソクビゴミムシ科 Brachinidae のゴミムシ類を指す。参照したウィキの「ミイデラゴミムシ」によれば、同科のゴミムシ類は外敵からの攻撃を受けると、過酸化水素とヒドロキノンの反応によって生成した主として水蒸気とベンゾキノンから成る一〇〇℃以上の気体を爆発的に噴射する。この高温の気体は尾端の方向を変えることで様々な方向に噴射が可能である。このガスは高温で外敵の体部(例えばカエルの口の内部など)に火傷を負わせるのみならず、キノン類はタンパク質と化学反応を起こしてこれと結合する性質があるため、外敵の粘膜や皮膚の組織を化学的にも侵す。人間が指で摘まんでこの高温のガスを皮膚に浴びせられると火傷にまでは至らないまでも、皮膚の角質のタンパク質とベンゾキノンが反応して褐色の染みができ、悪臭が染み付く。かく敵に対して悪臭のあるガスなどを吹きつけること、ガスの噴出の際に鳴る「ぷっ」という音とから「ヘッピリムシ」(屁放り虫)と呼ばれる。他のゴミムシ類・オサムシ類も多くのものが悪臭物質を尾端から出して外敵を撃退しているのでヘッピリムシ的なものは多く存在するが、ミイデラゴミムシのようなホソクビゴミムシ科のそれは、音を発し、激しく吹き出すことで特に目を引く、とある。]

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