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2013/10/12

橋なくて日暮れんとする春の水  蕪村 / 春風や堤長うして家遠し 蕪村 萩原朔太郎 (評釈)

   橋なくて日暮れんとする春の水

 

 かうした春の郊外野景を描くことで、蕪村は特殊の畫才と詩情とを有して居る。次の句もまたこれと同題同趣である。

 

   春風や堤長うして家遠し

 

 この句は「春風馬堤曲」の主題となつてる。春風馬堤曲は、蕪村の試みた一種の新しい長詩であつて、後に紹介する如く、彼のポエジイの最も純粹な主題的表現である。

 

[やぶちゃん注:昭和一一(一九三六)年第一書房刊「郷愁の詩人與謝蕪村」の「春の部」より。「春風馬堤曲」は「郷愁の詩人與謝蕪村」の「冬の部」の後(本文末。但し、この後に「附錄 芭蕉私見」が続く。リンク先は私の注附きで電子化した同作の初出形)にある。近い将来、「春風馬堤曲」もオリジナルに正字化テクストを電子化する予定である。]

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