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2013/11/16

草の雨祭の車過てのち 蕪村 萩原朔太郎 (評釈)

   草の雨祭の車過てのち

 京都の夏祭、即ち祇園會である。夏の白晝(まひる)の街路を、祭の鉾や車が過ぎた後で、一雨さつと降つて來たのである。夏祭の日には、家々の軒に、あやめや、菖蒲や、百合などの草花を挿して置くので、それが雨に濡れて茂り、町中が忽ち靑々たる草原のやうになつてしまふ。古都の床しい風流であり、ここにも蕪村の平安朝懷古趣味が、ほのかに郷愁の影を曳いてる。
[やぶちゃん注:昭和一一(一九三六)年第一書房刊「郷愁の詩人與謝蕪村」の「夏の部」より。「夏の白晝」は底本では「夕の白晝」であるが、初出によって訂した。言わずもがな、「徒然草」第百三十七段「花は盛りに」の平安貴族的審美観を寄合した句である。]

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