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2013/12/22

生物學講話 丘淺次郎 第九章 生殖の方法 五 分裂 イトミミズは「ムカデ人間」だった!

     五 分裂

 

 普通の「みみず」でも身體を二つに切つた位ではなかなか死なぬが、溝のなかに澤山居る「いとみみず」などは、一疋を二つに切ると兩半とも長く生活し、頭のない方には新しい頭が生じ、頭のない方には新しい尾が生じて、二疋の完全な蟲になる。さればかやうな動物は切られたために却つて蕃殖することになるが、實際「絲みみず」の類には分裂によって個體の數を增すことを普通の生殖法として居るものが幾らもある。「ものあら貝」に吸ひ著いて居る小さな「いとみみず」の類を取って廓大して見ると、必ず身體の中央に縊れがあつて、後半の前端の處に既に頭が出來掛つて居るものが多い。即ちこの蟲では體が切れて二片となる前に、既に前半には尾端が出來、後半には頭部が生じ、そのまゝなほ繫がつて居るのである。普通の「いとみみず」は切られてから各片がその足らぬ處を補ふために新しい尾、または頭を生ずるが、この類では切れることを豫期して、切れても少しも差支の起らぬやうに豫め準備して待つて居る。將に切離れんとする程度のものでは、後半には既に立派な頭が出來上がって咽頭、神經なども殆ど完全になつて居るから、恰も二疋の蟲を捕へ來つて、一方の尻に一方の頭を繫ぎ合はせた如くで、前の者が食つた餌は、その者の肛門から後の者の口へ移り、引き續いて後端の肛門を過ぎて體外へ出ていく。

[やぶちゃん注:OH! 見たくもない映画ムカデ人間(原題“The Human Centipede First Sequence))”そのものじゃがね!

「いとみみず」淡水産水棲ミミズの一種である環形動物門貧毛綱イトミミズ目ミズミミズ科(後述参照)イトミミズ亜科イトミミズ Tubifex hattai 及びその仲間。日本全国に分布し、下水溝などの泥の中に群生している。泥の表面が桃色になるため、「モモホオズキ」と呼ばれるほか、「ボッタ」「イトメ」などという異名を持つ。体は糸状で長さ五~一〇ミリメートル、体節数八五~一〇〇。成熟した個体には第十一及び十二体節に環帯が現れる。背側に長い毛状剛毛を持つ点がこの種の大きな特徴で、他の近似種には毛状剛毛がない。雄性孔は第十一体節の腹面に一対ある。体に刺激を与えると螺旋形に巻く性質がある(ここは平凡社「世界大百科事典」に拠ったが、ネット上のデータによっては学名を Tubifex tubifex とする資料も多い)。なお、イトミミズと同じ原始的なミミズ類の中には細かく切った断片のそれぞれが再生するものが他にもおり、例えば淡水産の貧毛綱原始生殖門目アブラミミズ科 Aeolosomatidae 類(剛毛束を持つものの、半透明で大きくても数ミリメートルで実際にはミミズには見えない)やミズミミズ科ミズミミズ(イトミミズ科 Tubificidae とミズミミズ科 Naididae は長く独立した科として扱われてきたが、近年、同じ科の一部であることが明らかになったため統合され、科の名称は国際動物命名規約の規定によって先取権のあるミズミミズ科 Naididae となっている)などでは横分裂によって前後二個体の分裂が普通に行われる。これらの類では丘先生が述べているように、増えた二個体が繋がって活動する連鎖体が見られることもある。また、陸上に棲む一センチメートル程度の小さいがミミズらしく見えるイトミミズ目ヒメミミズ亜目ヒメミミズ科ヤマトヒメミミズ Enchytraeus japonensis は、十片ほどに切断しても総ての断片が完全なミミズに再生し、実際に自然状態でも横分裂をしてそれそれが再生することで増殖している。但し、一部参考にしたウィキの「ミミズ」よれば、これら『より高等なミミズ類では無性生殖は行われない。大形のミミズを捕まえると、よく体がちぎれることがあるが、これはいわゆる自切である。この場合、前半身から後半身が再生するが、後半身からは再生が行われない』とある。……それにしても暗渠だらけで溝が隠されてしまった昨今、何だか昔のイトミミズの溝風景が懐かしいのは、私だけだろうか?……]

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