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2014/01/23

幻影を追うて  萩原朔太郎

       幻影を追うて

 

『熱情的な詩人』は實際それほどに『熱情的な人物』でない。むしろ彼は、熱情的な何物かを欲求してゐるのである。ある場合に於ては、それが彼の人體の缺陷として思惟される。

 

[やぶちゃん注:『新興』創刊号・大正一三(一九二四)年二月号に「情緒と想念」という総標題で載ったアフォリズム八篇の内の一篇。太字は底本では傍点「ヽ」。これはこれより数年の後に、萩原朔太郎が親しくなった(二人は大正一四年に室生犀星を介して知己となった)生前の芥川龍之介に対して、「芥川龍之介――彼は詩を熱情してゐる小説家である。」(萩原朔太郎「芥川龍之介死」より。リンク先は私の電子テクスト)と断じたことを理解する上で、非常に興味深い資料となるものである。]

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