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2014/02/20

飯田蛇笏 靈芝 明治四十五年(五句)

   明治四十五年(五句)

       ――大正元年――

 

門前に牛羊あそぶ社日かな

 

野おぼろに水口祭過ぎし月

 

[やぶちゃん注:「水口祭」は「みなくちまつり」と読み、稲作儀礼の一つ。一年の豊作を祈願して苗代に種籾をまいた日に水口(水田への水の取り入れ口)で行う田の神への神饌の儀式。この水口に土を盛って躑躅・山吹・栗などの当季の花や木の小枝などを刺し立て、お神酒や籾の残りで作った焼き米を供える。]

 

二三人薄月の夜や人丸忌

 

[やぶちゃん注:「人丸忌」歌聖柿本人麻呂の忌日。陰暦三月十八日で明治四五(一九一二)年は五月四日の土曜に当たっていた。当日の月齢は一六・六で大潮で十五夜であった五月一日から三日目の居待月であった。]

 

雪掃けば驛人遠く往きにけり

 

[やぶちゃん注:この「驛人」(えきびと)とは馬で荷を運送す人夫のことであろうと私は読んだが、後に「踏切」の句が並ぶとやや自信がなくなる。しかしこれが鉄道の「驛」だとすると、「驛人」という語の如何にもな生硬さ(それは人足の意であっても異例で大差ないが)と「遠く往きにけり」の表現が嚙み合わないように私には感じられる。]

 

踏切の灯を見る窻の深雪かな

 

[やぶちゃん注:老婆心乍ら、「深雪」は「みゆき」と読み、本来は「み」は美称の接頭語で雪の美称、或いは、深く積もった雪・深雪(しんせつ)をもいう。「窓の」とあるから前者でとるのが自然であろう。]

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