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2014/02/18

猫   山之口貘

 猫

 

蹴つ飛ばされて

 

宙に舞ひ上り

 

人を越え

 

梢を越え

 

月をも越えて

 

神の座にまで屆いても

 

落つこちるといふことのない身輕な獸

 

高さの限りを根から無視してしまひ

 

地上に降り立ちこの四つ肢で歩くんだ。

 

[やぶちゃん注:【2014年6月3日全面改稿】初出は昭和一二(一九三七)年六月発行の『むらさき』。この雑誌は発行所(東京市神田区神保町二ノ二)から昭和九(一九三四)年に創刊されて昭和一九(一九四四)年六月に終刊した紫式部学会の学会月刊誌であることが分かる。この雑誌については個人サイト「通信・余話」の「余話 10 忘れられている月刊誌『むらさき』」に詳しく、実は同住所には一時は岩波・有斐閣とともに学術書出版三大書店と言われた巌松堂書店があったとし、『山之口貘の処女詩集『思弁の苑』は四六判函入りのものだが、巌松堂書店の出版書だ。どちらかといえば埋め草的な取り扱いをされていた詩歌にも、『むらさき』は、殆ど毎号、頁を割いていた』とある。リンク先の同誌の編集者や執筆者の記載には佐藤春夫やバクさんの盟友金子光晴はおろか、主だった近代詩人歌人俳人の名がこれでもかというほどに並んでいる。一時は二万部もの発行部数を誇ったというとんでもない学会誌の体裁をとりながらその実広く読まれた文芸雑誌であったことが分かる。是非、お読みあれ。

 本詩は標記通り、各行間が優位に広い。なお、原書房刊「定本山之口貘詩集」では、この行間空けはない。]

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