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2014/02/17

生物學講話 丘淺次郎 第十章 卵と精蟲 三 卵 (5) 卵の大小多少の利害得失について / 三 卵~了

 なほ卵について考ふべきことは、その大きさと數とである。前にも述べた通り卵に大小の相違のあるのは、全くその含む滋養分の多少に基づくことであるが、滋養分を多く含む大きな卵は、それから子の發育するときに速に大きく強くなり得るといふ利益があるが、その代り卵が數多く出來ぬといふ不便を免れぬ。これに反して小さな卵の方は、無數に生まれ得る便宜がある代りに、その卵より發育する幼兒は滋養分の不足のために極めて小さく弱いときから早くも獨力で冐險的の生活を試みねばならぬ不利益がある。譬へていへば、新領土へ少數の者に富裕な資本を持たせて遣るか、または資本なしの人間を無數に送り込むかといふ如くで、いづれにも一得一失があるから、甲の適する場合もあれば乙の方が據却つて有功な場合もあらう。また胎生する動物では、卵は如何に小さくても絶えず親から滋養分を供給し、長く掛つて少數の子を十分に發育せしめるのであるから、恰も初め手ぶらで出かけた社員に月月多額の創業費を送つて居るやうなもので、結局大きな卵を數少く生むのと同じことに當る。卵生も胎生も、卵の大きいのも小さいのも、皆それぞれの動物の生活狀態に應じたことで、利害損得を差引き勘定して、種族の生存上、少しでも得になる方が實行せられて居るやうである。

[やぶちゃん注:この丘先生の譬え話、なかなか面白い。]

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