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2014/03/03

篠原鳳作句集 昭和八(一九三三)年一月

昭和八(一九三三)年

 

和田津海の鳴る日は鷹の渡りけり

 

[やぶちゃん注:同年一月発行の『馬酔木』掲載句であるが、この句は前年の十二月発行の『泉』の発表句と全く同じであるにも拘わらず、何故か本文再掲となっている。一応、掲げておく。]

 

豚小屋に潮のとびくる野分かな

 

[やぶちゃん注:前年の末に配されてある「雲彦沖繩句輯」の中の、
 汐しぶき宮居を越ゆる野分かな

の類型句であるが、先行作が広角でパノラミックで映画的であるのに対して、こちらは豚の鳴き声や小屋の臭いと潮のべたつきがリアルに感じられる、それでいて如何にも諧謔味に富んだ佳句である。私は豚が好きなればこそこの句の方が遙かに親しく感じられるのである。]

 

石垣にともす行灯や浦祭

 

をとこらの白粉にほふ踊かな

 

踊衆に今宵もきびの花づくよ

 

[やぶちゃん注:残念ながら宮古島のこの祭りについて私は知見を持たない。識者の御教授を乞うものである。

 以上、最初の四句は一月の発表句、最後の「踊衆に」の句は「雲彦沖繩句輯」より。]

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