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2014/10/28

橋本多佳子句集「海彦」  鵜川

 鵜川

 

  岐阜「流域」の人々と

 

鵜の餓ゑどき西日徹(とほ)して荒鵜籠

 

家に西日鵜匠もろとも田楽刺(でんがくざし)

 

鵜川暮れず何に生(あ)れつぐ白水泡(しろみなわ)

 

老い鵜「彦丸」内輪歩きに暮れざる川

 

篝火に眼窪頰窪鵜の匠(たくみ)

 

のどふくらむ鵜にて引かるる繩つよし

[やぶちゃん注:私は「縄」という漢字だけは許せない。この「縄」では直ぐに解けてぼろぼろになる。旧字とした。]

 

疲れ甘ゆ鵜の鳥鵜じまひはかどらず

 

かをかをと疲れ鵜鵜綱(うづな)ひきずつて

 

べたべたと篝おとろへ鵜のつかれ

 

つかれ鵜のこゑごゑ鵜匠きゝわけて

 

鵜じまひや鵜匠折れ身に鵜を抱きて

 

[やぶちゃん注:底本年譜の昭和三〇(一九五五)年七月の条に、『岐阜の松井利彦の招きで、長良川の鵜飼を見る』とある。「流域」は岐阜の流域俳句会の俳誌で編集発行人(昭和三十三年版を確認)は松井利彦名義である。翌三十一年の七月にも彼に招かれて誓子と同地を再訪、鵜飼を楽しんでいるが(後掲)、その年譜記載には『岐阜「流域」主宰、松井利彦』とある。

 本句群、全十一句の内、冒頭連続四句と一句挟んで再び二句連続する計六句にも及ぶ異様な上五字余り、五句もの句にルビを配し、二句連続でオノマトペイアの使用、老いた鵜の名「彦丸」という固有名詞を鉤括弧で挿入するなど、明らかに非常な特異点を呈する句群である。当時多佳子満五十六歳。]

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