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2015/11/10

小泉八雲 落合貞三郎他訳 「知られぬ日本の面影」 第十八章 女の髮について (三)

          三

 

 その近代の樣式の殊に人目を惹く點は、若い女の顏が具へて居るどんな色白さ、又はどんな麗はしさでも、それを氣持よく引き立てて、その容貌の精巧な光背になるやうに髮を造り上げる方法に在る。だからこの美妙な黑色の後光の背後に、その始もその終も到底も見分ることの出來ぬ、優美な輪結(わむすび)と編込(あみこみ)との一つの謎があるのである。カミユヒだけが、その謎の祕鑰を知つて居る。そしてその全體を裝飾用の奇妙な櫛で支へ、また巧な彫刻のある頭の着いた金、銀、眞珠母、透明な鼈甲、或は漆塗の木で出來て居る長い細いピン【註】をそれへ差す。

 

      註。その主要なそして無くては

      ならぬ髮のピン(カンザシ)は

      通例長さ七吋計りで二つに割れ

      て居て、その充分鍛へられた二

      叉は、一對の箸のやうに小さな

      物を、撮みあげるのに用ふるこ

      とが出來る。上の方の尖は匙形

      の小さな凸起になつて居て、そ

      れに日本の化粧に特別な用途を

      有つて居る。

 

[やぶちゃん注:「祕鑰」「ひやく」と読む。秘密の鍵。そこから比喩的に秘密・謎などを明らかにする隠された手段の意となる。

「カンザシ」「簪」。

「七吋」約十七・八センチメートル。]

 

 

   The particular attractiveness of the modern styles is the way in which the hair is made to serve as an elaborate nimbus for the features, giving delightful relief to whatever of fairness or sweetness the young face may possess. Then behind this charming black aureole is a riddle of graceful loopings and weavings whereof neither the beginning nor the ending can possibly be discerned. Only the kantiyui knows the key to that riddle. And the whole is held in place with curious ornamental combs, and shot through with long fine pins of gold, silver, nacre, transparent tortoise-shell, or lacquered wood, with cunningly carven heads. [5]

 

5 The principal and indispensable hair-pin (kanzashi), usually about seven inches long, is split, and its well-tempered double shaft can be used like a small pair of chopsticks for picking up small things. The head is terminated by a tiny spoon-shaped projection, which has a special purpose in the Japanese toilette.

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