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2016/01/16

梅崎春生 詩 「鴉」

 

   

 

身体に合わない 黒いマントを羽織っているが

皮膚病にでもかかったような 汚ない足が出てるじゃないか

 

何故くちばしを そのように意地悪く曲げるのだね

 

誰も見ていないと

墓場のあたりをうろうろして

素早く人の腐肉を つついたりする

 

死にかかった人の匂いを 抜け目なくかぎつけて

屋根の上に伊達者(だてしゃ)らしく気取って

いやな啼(な)き声を立てたりする

 

だから 誰も お前と遊んでやらない

時に 夕陽にむかって 飛び立って

かなしそうに 啼いて みせても

ああまたお前かと 皆眼を背(そむ)けてしまう

 

悲しげな目をして

お前は どこに飛んでゆくのだね

 

おれも一しょに飛んで行こう

黒いマントを 借して呉れ

 

[やぶちゃん注:底本や初出その他は、前の歌」の私の冒頭注を参照のこと。第五連冒頭の「だから」は実は底本では「たから」となっている。これでは読めないので、梅崎春生の誤字か、沖積舎版の誤植かは不明ながら(解題には注も何もない)、特異的に訂した。]

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