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2016/02/04

日本その日その日 E.S.モース(石川欣一訳) 第二十六章 鷹狩その他 (35) 悪戯っぽい! モース先生!

 丁髷を廃止しつつある人の数によって、日本人が合理的であることがわかる。先ずこれを行ったのは、学生達である。田舎では誰でもが、丁留をくっつけているし、都会でも下層界ではこれを見受ける。古い学者達も、まだこの風習を守っている。蜷川は始終丁髷をつけていたばかりでなく、彼の羽織には、いまだに彼が両刀を帯しているかの如く、裂け目があった。茶の湯の先生で陶器鑑定家である古筆氏は、日本の服装はしているが、数年前に丁髷をやめたのだといった。非常にすこししか頭髪の無い老人は、いまだにその僅かな髪を頭の後方で集め、蠟をつけて、爪楊子位の大きさの丁髷をつくる。ある時、群衆の中で私の前に、真中にこのような丁髷をつけた、禿頭があった。私はその丁髷が黒いのに気がついた。これは染めたか、墨を塗ったかしたに違いない。もっと近づいて調べると、禿げた頭に墨で、丁髷と同じ方向に、黒い線を一本引き、その丁髷を一インチばかり長く見せる工夫がしてある。いたずらな子供は本物の丁髷を、静かに横に押し度い誘惑を感じることであろう。

[やぶちゃん注:モース先生! 先生がほんとうはやりたいんでしょ?!

「一インチ」二・五四センチメートル。]

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