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2017/09/24

老媼茶話 二程全書十九(人、石となる)

 

     二程全書十九

 

 伊川(いせん)の曰、「それかし、南中にありし時に、きけり。石をとる人、有(あり)。石、落(おち)て、つひに、石中にあり。幸に、死せす。うゆること甚し。たゝ、石膏をとつて、是を、くろふ。幾としといふ事をしらす。のちに、別人の復(また)來つて、石をとるあり。此人の、石中にあるを見て、是を引出(ひきいだ)し、漸(やうやう)、身の硬(コハキ)を覺ゆ。はつかに、いてゝ、身の風にあたる、則(すなはち)、化して、石になれり」。

 

[やぶちゃん注:「二程全書」北宋の思想家程顥(ていこう:号を「明道」と称した)と程頤(ていい:号を「伊川」と称した)兄弟(この二人をして「二程子」と称した)の全集。朱熹(しゅき)が編纂した「程氏遺書」(二程子の語録集)・「外書」(「程氏遺書」の補遺)に,「明道文集」・「伊川文集」・「伊川易伝」・「経説」・「粋言」を合刻して刊行したもの。明代以来、数種の刊本が出されたが、清の呂留良(晩村)のものが最良とされる。和刻本は明の徐必達の刊本を翻刻したものであるが、本邦では二程子の言葉を部門別に再編成した明の唐伯元編の「二程類語」がよく読まれた(平凡社「世界大百科事典」に拠る)。

「南中」現在の雲南省周辺で、古くは南方のミャンマー北部をも含んだ地方名。

「石中にあり」大きな落石があり、一緒に落ちたが、石の有意な隙間に落ちてその上に、岩石が積み重なって、埋まったものの、死ぬことはなく、そこで何年(「幾とし」)も生きていたというのである。

「うゆる」「餓ゆる」。

「くろふ」「喰らふ」。

「身の硬(コハキ)を覺ゆ」救い出されて地上に出ると、直に自分の体が硬くなってゆくのを覚えた。というか、救い出してくれた者にそう告げたのである。

「はつかに」僅かの間に。

「いてゝ」「凍てて」。水が凍るように固まっしまいて。

「身の風にあたる、」底本は読点ではなく、句点であるが、ここは「身の風にあたる」「やいないや」の意味であるから、私は読点とすべきであると思う。地下の世界から出て、大気の象徴たる風が身に当たるや。

「則(すなはち)」即座に。]

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