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2018/04/12

栗本丹洲自筆「蛸水月烏賊類図巻」 アカダコ(スナツカミ)・イイダコ

 

赤ダコ 砂ツカミ

 

飯ダコ

 

Akadakoiidako

 

[やぶちゃん注:底本は国立国会図書館デジタルコレクションのこちらの画像を用いた。掲げた図も同じで、上下左右をトリミングしてある。タコ二種。キャプションは上の二種へのそれのみ。「砂ツカミ」は異名と思われるもので、底本では割注式にポイント落ちで右に寄せてある。

 さて、右の「赤ダコ」(赤蛸)、異名を「砂ツカミ」(砂摑み)とするものであるが、形状のスマートさと異名に含まれる「砂」から、これは、

頭足綱八腕形上目八腕(タコ)目マダコ亜目マダコ科マダコ亜科マダコ属Octopus 亜属スナダコ Octopus kagoshimensis

ではないかと踏んだ。土屋光太郎・山本典暎(のりあき)・阿部秀樹共著の「イカ・タコガイドブック」(二〇〇二年TBSブリタニカ刊)によれば、『体の表面は細かい顆粒で覆われ、眼の両側に四角い暗色斑と、それを縁どる白いラインが入ることが特徴的。イイダコと似るが、明瞭な眼状斑はない』。『分布の詳細は不明だが、少なくとも駿河湾以南、台湾、インドネシア北部から記録がある』。『ただし、本来スナダコの和名に当たるものは全長』が三十~四十センチメートルに『達する大型種で』あり、『小型で成熟・産卵する種に対して』一律に Octopus kagoshimensis の学名を『当てるのは不適切かもしれない』とし、この Octopus kagoshimensis に『あたるタコは、メスで全長』十七センチメートルほどの、静岡県沼津市西浦江梨にある伊豆半島北西端から北へ駿河湾に突き出した岬『大瀬崎』((グーグル・マップ・データ))『などで撮影される一連の』個体群と『よく合致する。成熟サイズのばらつきを考えると、スナダコと呼ばれるものの中に、複数種が含まれている可能性も考えられる』という驚きの(私にとっては)記載があった。しばしば、大型の貝殻や空き瓶などに身を潜ませているタコとして知られる。ちょっと種同定に自信がなくなりかけたが、例の磯野直秀氏の論文「日本博物学史覚え書XV」(『慶應義塾大学日吉紀要』(二〇一〇年十月発行)。PDFでダウン・ロード可能)の「衆鱗図」所収の図についての叙述部分に、「タコ類:イイダコ(飯鱆(タコ), スナダコ(赤鱆, 砂ツカミ」があることから、本図も「衆鱗図」からの転写図と思われ、何より、スナダコの比定が誤り出なかったことが判って、胸を撫で下ろしたのであった。

 次の「飯ダコ」はもう、「いいだこ」(飯蛸)、

マダコ属Octopus 亜属イイダコ Octopus ocellatus

で決まりである。以下、ウィキの「イイダコから引く。『東アジアの浅海に生息する小型のタコであり、沿岸域では古代から食用として漁獲されている』。『種小名 ocellatus は、ラテン語で「目(のような模様)のついた」の意味で、足の付け根あたりに目立つ眼状紋のある』『ことを指しての命名』である。『和名のイイダコは「飯蛸」で、一説に、胴部(頭にみえる部位)にぎっしり詰まった卵胞が米飯のように見えるからだと』も、また、『その卵胞の食感が飯粒のようであるからだとも』いう。『方言として「コモチダコ(子持ち蛸)」や「イシダコ」「カイダコ」などがある』。『体長は最大でも』三十センチメートル『ほどで、タコとしては小型である。体表は低い疣(いぼ)状突起が多い。体色は周囲の環境により変化するが、腕の間の襞(ひだ)に金色の環状紋が』二『つあることと、両眼の間に長方形の模様があることで他種と区別できる。また、興奮すると胴(俗に「タコの頭」と呼ばれる部位)や腕に黒い縦帯模様が現れる』。『北海道南部以南の日本沿岸域から朝鮮半島南部、黄海、および、中国の沿岸域に至る、東アジアの浅海に分布する』。『波打ち際から水深』十メートル『ほどまでの、岩礁や転石が点在する砂泥底に生息する。外洋性のマダコに対して波の穏やかな内湾に多く、日本本土ではテナガダコ(Octopus minor minor)と生息域が重複する。昼間は石の隙間やアマモ場に潜むが、大きな二枚貝の貝殻や捨てられた空き缶、空き瓶なども隠れ家として利用する。夜になると』、『海底を移動しながら餌を探し、海岸性の甲殻類、多毛類、貝類などさまざまな底生生物(ベントス)を捕食する』。『産卵期は冬から春にかけてで、石の間や貝殻の中に長径』四ミリメートル『程度の半透明の卵を産む。この卵はマダコよりも大粒で、ちょうど米粒くらいの大きさがある。産卵後はメスが卵のそばに留まって卵を保護し、卵が孵化するとほとんどのメスは死んでしまう』。『漁撈の対象としては主に蛸壺漁で獲られ、イイダコ用の蛸壺は大きな二枚貝の貝殻、または、それを模したプラスチック製の貝殻が用いられる』。『日本では、イイダコ漁専用と思われる小型の蛸壺が』、『古く弥生時代や古墳時代の地層から発見されている。現代におけるイイダコの蛸壺漁は、瀬戸内海沿岸および九州西部のものがよく知られている』。『海岸からの釣りでわりと手軽に獲ることができる。イイダコは白いものに飛びつく習性があるが、これはイイダコが獲物である二枚貝の白さと見誤って襲いかかるためといわれており、その錯覚を利用した「テンヤ」という釣りが知られている。釣具店などでもイイダコ釣りのためのテンヤが市販されており、白色のほか、ピンク、赤など海中でも目立つような鮮やかな着色がなされている。そのほか、スイセンやラッキョウの球根、肉の脂身などを鉤(かぎ)に取り付けて釣る技法がある』とある。]

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