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2018/05/31

諸國里人談卷之一 常陸帶

 

   ○常陸帶(ひたちおび)

俊賴抄に云、常陸國鹿島明神の祭の日、女のけさう人〔びと〕のあまたある名どもを、布の帶に書つけて、神前に、をくなり。すべき男の名、書〔かき〕たる、をのづから、かへる也。女、「さも」とおもふ男なれば、したしくなると云。

                          公朝

 衣手のひたちの神のちかひにて人のつまをもむすぶなりけり

今此事は絶たるといへり。

[やぶちゃん注:「常陸帶」ここに書かれたように、鹿島神宮でかつて行われていた、女性が将来の夫を占う「帯占(おびうら)」のこと。意中の男性(本文の「けさう人」=「懸想人」)の名を帯に書いて神前に供え、神官がそれを結び合わせて占ったとするが、ほかにも諸説あるようである。期日も古くは正月十一日で、江戸時代には十四日などと様々であったという。神功皇后による腹帯の献納が起源とされ、腹帯は現在も鹿島神宮に収蔵されている(主にサイト「きごさい歳時記」のに拠った)。沾涼が本書を板行したのが寛保三(一七四三)年で、その時には既に絶えて有意な時間が経っていたことが判る。にしても「あまたある名ども」をとか、『女、「さも」とおもふ男なれば、したしくなると云』(いふ)という辺り、なかなかですねぇ

「俊賴抄」歌人源俊頼によって書かれた歌論書「俊頼髓腦(としよりずいのう)」の別名。天永四・永久元(一一一三)年成立と考えられている。

「公朝」権僧正公朝(ごんのそうじょうきみとも 生没年未詳)。評定衆北条朝時(建久四(一一九三)年~寛元三(一二四五)年:鎌倉幕府第二代執権北条義時の次男。名越流北条氏の祖)の息子で、鎌倉歌壇の有力歌人であった。

「衣手のひたちの神のちかひにて人のつまをもむすぶなりけり」夫木和歌抄」巻三十四の「雜十六」に載る一首。

 衣手(ころもで)の常陸の神の誓ひにて人のつまをも結ぶなりけり

「衣手の」「衣手を浸す」意から「常陸・常盤」に掛かる枕詞。「つま」「衣の褄」と「人の夫(妻)」を掛ける。「衣」「褄」「結ぶ」は縁語。]

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