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2018/08/16

和漢三才圖會第四十二 原禽類 吐綬雞(とじゆけい) (ジュケイ類)

Tojyukei

とじゆけい  避株 吐錦雞

       錦囊 眞珠雞

       孝鳥 鷊【音尼】

吐綬雞

 

トウシウキイ

 

本綱吐綬雞人多畜玩大如家雞小者如鴝鵒頭頰似雉

羽色多黑雜以黃白圓點如眞珠斑項有嗉囊内藏肉綬

常時不見毎春夏晴明則向日擺之項上先出兩翠角二

寸許乃徐舒其頷下之綬長濶近尺紅碧相間采色煥爛

踰時悉斂不見或剖而視之一無所覩此鳥生亦反哺行

則避草木故有避株及孝鳥之名

 

 

とじゆけい  避株 吐錦雞

       錦囊 眞珠雞

       孝鳥 鷊〔(じゆけい)〕【音、「尼」。】

吐綬雞

 

トウシウキイ

 

「本綱」、吐綬雞は、人、多く畜(か)ひ、玩〔(もてあそ)〕ぶ。大いさ、家雞のごとし。小なる者は鴝鵒(ひゑどり)のごとく、頭・頰、雉に似て、羽色、多く、黑し。雜〔(まぢへ)〕るに黃白を以つてす。圓點あること、眞珠のごとくして、斑(まだら)あり。項〔(うなじ)〕に、嗉囊(ゑぶくろ)有り。内に、肉綬〔(にくじゆ)〕を藏〔(おさ)〕む。常の時は見えず、毎〔(つね)〕に、春・夏、晴明なるとき、則ち、日に向ひて之れを擺〔(はい)〕す。項の上に、先づ、兩〔つの〕翠〔(みどり)の〕角、二寸許りを出だす。乃〔(すなは)〕ち、徐〔(ゆる)〕く其の頷〔(あご)〕の下の綬を舒〔(の)〕ぶ。長さ・濶〔(ひろ)〕さ、尺に近し。紅と碧と相ひ間(まぢ)はる。采色、煥爛〔(くわんらん)たるも〕、時を踰(こ)へて[やぶちゃん注:ママ。]悉く斂〔(をさ)〕めて見へず。或いは、剖〔(き)〕りて、而して之れを視れども、一つも覩〔(み)〕る所、無し。此の鳥、生〔(せい)〕して亦、反哺〔(はんぽ)〕す。行くときは、則ち、草木を避く。故に、「避株」及び「孝鳥」の名、有り。

[やぶちゃん注:キジ目キジ科ジュケイ属 Tragopan の種群、或いはジュケイ Tragopan caboti。良安が「本草綱目」のみを引き、全く自身の評言を添えていないことで判る通り、本邦には棲息しない。ウィキの「ジュケイ属」によれば、『インド北部、台湾、中華人民共和国、ネパール北部、パキスタン北部、ブータン、ミャンマー西部』に分布し、『尾羽の数は』十八『枚』で、『本属の構成種を指す総称であるジュケイは一部の種でオスが下面が赤い羽毛で被われ、白い斑紋が入り勲章のように見える(ジュ<綬>は勲章に付ける短い紐)ことに由来する。オスは側頭部に肉質の突起と喉に肉垂がある。この肉質突起と肉垂は普段は収縮している。後肢には』一『つずつ』、『短い蹴爪がある』とし、五種を挙げる。一方、ウィキの「ジュケイ」(こちらは種(群)のページ)では、『中華人民共和国(広東省北部、江西省、湖南省南東部、浙江省、福建省、広西チワン族自治区)固有種』とし、『オスは頭部は黒、頸部は赤褐色の羽毛で被われる。側頭部にはオレンジ色の羽毛が伸長(冠羽)する。背は赤褐色の羽毛で被われ、淡褐色の斑紋や白や黒の斑点が点在する。胸部や腹部は淡褐色の羽毛で被われる。眼の周辺や頬に羽毛がなく黄色やオレンジ色の皮膚が露出する。喉に外縁が淡青色で灰緑色の斑紋が入る肉垂れがある。肉垂れの中央部はオレンジ色で紫色の斑紋が入る。メスは全身が褐色の羽毛で被われ、淡褐色や黒、白の斑紋が点在する』。標高七百~千四百メートルの高地の、『下生えに草やササが密生した混交林に生息』し、『食性は雑食で、植物の葉、種子などを食べる』。地表から二・五~四メートルに『あるリスの古巣に巣をつくるが、地表から』九メートルも上の『樹上に巣をつくった例もある』とある。グーグル画像検索「Tragopan cabotiをリンクさせておく。まあ、キンケイに並べて配するには相応しい、超ド派手な鳥ではある。

「鷊〔(じゆけい)〕【音、「尼」。】」不審。日本語の場合、「鷊」の音は「ゲキ・ギヤク(ギャク)」であるのに対し、「尼」は「ニ・ネイ」或いは「ヂ(ジ)・デイ」で通音しない。現代中国語でも前者は「」で、「尼」は「」で全然、違う。

「鴝鵒(ひゑどり)」スズメ目ムクドリ科ハッカチョウ(八哥鳥)属ハッカチョウ Acridotheres cristatellus(三亜種がいる)。ウィキの「ハッカチョウ」によれば、『原産地は、中国大陸南部、および、インドシナ半島。国別で言えば、中華人民共和国中部地域および南部地域、台湾、ベトナム、ラオス、ミャンマーに分布する』。現在の日本にもいるが、外来種で、『観察された地域は』、東京・神奈川・大阪・兵庫・福島・栃木・愛知・大阪・京都・和歌山・香川・鹿児島など広汎に亙っており、『神奈川、兵庫などでは繁殖の記録もある』。『なお、沖縄県与那国島・鹿児島県など』、『南日本での観察記録は、台湾などから飛来した迷鳥(すなわち自然渡来)の可能性もある』とする。全長は約二十六~二十七センチメートルで』、『ムクドリ大』、『全身の色は黒い。翼には大きな白い斑点があり、飛翔する際によく目立つ。下尾筒(かびとう)』『の羽縁と尾羽の先端が白い。突き出した冠羽が頭部前方を飾っているのが特徴的である。嘴(くちばし)の色は橙色、肢は暗黄色。この翼の斑点と、頭部の飾り羽によって識別は容易』とする。『食性は雑食で、植物の種子等のほか、タニシなど陸棲貝類、ケラなど地中棲の昆虫、甲虫類とその幼虫、イナゴ等のバッタ類である。ムクドリと同様の群れを作る例もある』。『鳴き声は、澄んだ声でさまざまな音をだす。ものまねもする習性がある』。『人によく懐き、飼い鳥とされる。人語などを真似るということでも親しまれて』おり、『マレーシアやシンガポールなどの都市部ではハトやすずめ以上に街中でよく見かける鳥であり、ホーカーセンター(東南アジアの屋台街)での食事中でも人をまったく怖がる様子もなく、近づいてきては食べ残しを漁っている』とある。或いは、この一、二年、私の家の周囲で五月蠅く盛んにいろいろな鳴き方で鳴いているのを、私は大陸産の人為的移入による特定外来種であるスズメ目チメドリ科ガビチョウ(画眉鳥)属ガビチョウ Garrulax canorus とばかり思っていたのだが(眼の周囲及びその後方に眉状に伸びた特徴的な白い紋様を持つ)、或いは、こやつかも知れん。今度、もう一度、面相をよく見てやろう。但し、良安のルビ「ひゑどり」はこれを我々の馴染みの「ひよどり」、スズメ目ヒヨドリ科ヒヨドリ属ヒヨドリ Hypsipetes amaurotis と誤認している。

「擺〔(はい)〕す」開く。

「采色、煥爛〔(くわんらん)たるも〕」彩りは、極めて煌びやかで強烈な耀きを持っているが。

「時を踰(こ)へて[やぶちゃん注:ママ。]」通常の日常的な時空間に於いては。

「悉く斂〔(をさ)〕めて見へず」総て完全に体内に収納していて見せない。

「生〔(せい)〕して」成長して成体となると。

「反哺〔(はんぽ)〕す」東洋文庫訳は、ここを、『母親に逆に食物を口移しに食べさせる』と訳している。]

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