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2018/10/25

古今百物語評判卷之四 第七 雪女の事幷雪の説

 

  第七 雪女の事雪の説

 

Yukionnna

 

某(それがし)いへらく、「此比(このごろ)、おほく、俳諧の發句に雪女と申(まうす)事、見え申(まうし)候ふが、いかゞ、此ものあるべき物に候ふや」と問(とひ)ければ、先生のいはく、「雪女といふ事、やまと・もろこしのふるき書にも見えず、又、俳諧などにするにも、かやうの事はたしかに見たるやうには、いたさぬが其法にて侍る。しかしながら、物、おほくつもれば、かならず、其中に生類(しやうるい)を生じ侍るなり。水ふかければ、魚を生じ、林茂れば、鳥を生ずるがごとし。されば、越路(こしぢ)の雪などには、此物、出でむも、はかりがたし。是れを雪女と云へるは、雪も陰の類、女も陰の類なればなるべし」。又、問(とふ)ていはく、「雪は元、雨にて侍るに、白きはいかなる道理にて候哉(や)。殊に霜とおなじ類(るい)にて候哉(や)」と問ければ、「いかにも。霜・雪ともに同じ類にて、皆、雨露(あめつゆ)のむすばうれたるなり[やぶちゃん注:ママ。「むすばうれ」はラ行下二段動詞「むすぼほる」(結ぼほる)で、「むすぼれる」に同じく、水気が凝集・凝固・氷結するの意。]。雪は『六出(ろくすい[やぶちゃん注:「叢書江戸文庫」のルビ。以下も同じ。雪の結晶の事六家系の稜を有することを指す。])』と云ひて、かならず、六(むつ)かど、侍る。霜は『三出(すい)』といひて、三つ、かどあり。是(これ)、雪は純陰の物なれば、老陰(らういん)の數(かず)、六なる故、かならず、六出あり。霜は、其(それ)、雪になかばせる物なれば、三出(みつかど[やぶちゃん注:同前。])なること、勿論の道理なり。さて、雨露(うろ[やぶちゃん注:同前。])のむすぼほりて、白くなる理(ことわり)は、凡そ、世界の物のかたまる事、皆、五行に配當して、金氣(きんき)のつかさどる處なり。金(かね)の色は、もつとも五色(ごしき)も候へども、白きが、則(すなはち)、西方(さいはう)のたゞしき色なり。此故に雨露(うろ)も、こりかたまりては、かならず、金(かね)の色をあらはして、白くなり侍る。況んや、大空(おほそら)は金氣淸明(きんきせいめい)の氣のつかさどるなれば、雨露(あめつゆ)のうちに、其色をふくみて、こりかたまりて降るものなるをや」。又、問(とふ)、「しからば、堅くこれる[やぶちゃん注:「凝(こ)れる」。]物は、皆、白くなり候哉」曰(いはく)、「大かた、しろく侍る。生類の骨は白く、草木(くさき)の根は白く、潮(うしほ)を煮かたむれば、しろく、土のかたまれる砂は、しろく侍らずや」と語られき。

[やぶちゃん注:これはちょっと、注をつけるのも阿呆臭い。私の電子化した中には雪女の良い怪談もさわにあるが、それをここにリンクするのも忌まわしい気がするのでやめる。]

 

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