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2019/08/06

大和本草卷之十三 魚之上 目髙 (メダカ)

 

【同】[やぶちゃん注:同前。]

目髙 長五六分至一寸首大ニ目高ク出タリ池塘

 小溝ニ多シ水上ニ浮游ス不堪食漢名未詳或曰

 後苦鮒トナル未審

○やぶちゃんの書き下し文

【和品】

目髙 長さ、五、六分〔より〕一寸に至る。首、大に、目、高く出でたり。池塘・小溝に多し。水上に浮游す。食ふに堪へず。漢名、未だ詳らかならず。或いは曰ふ、『後、「苦鮒(しぶな)」となる』〔と〕。未だ審〔(つまび)〕らかならず。

[やぶちゃん注:条鰭綱ダツ目 Beloniformes メダカ科Adrianichthyidae メダカ亜科メダカ属 Oryzias で、本邦産種は以下の二種。

キタノメダカ Oryzias sakaizumii(本州日本海側及び東北・北陸地方の淡水から汽水域)

ミナミメダカ Oryzias latipes(本州太平洋側及び中国・四国・九州地方と南西諸島の淡水から汽水域)

 ホタルやムツゴロウなどの安易な自然保護活動による生態学的考慮なしの移植が、逆に、在来の弱い近縁種や目立たない生物種(微小貝類等)を知らないうちに多数絶滅させてしまい、また、深刻な遺伝子プールの攪乱を惹起していることは、私はもう二十数年前から高校教師時代、再三、警告を発してきたが、メダカもその例に漏れないウィキの「メダカ」(そのウィキ自体は属レベルの解説である)の「メダカの地理的変異と保護活動の問題」の項から引く。『絶滅危惧種であるメダカを守ろうとする保護活動が、メダカの遺伝的多様性を減少させる遺伝子汚染という新たな問題を起こしている』。『メダカの生息水域ごとの遺伝的な違いは詳しく研究されており、アロザイム分析により遺伝的に近いグループごとにまとめると、北日本集団と南日本集団に大別される』。二〇〇七年八月の『レッドリスト見直しの際は、メダカの絶滅危惧II類(VU)の指定が「メダカ北日本集団(Oryzias latipes subsp.)」と「メダカ南日本集団(Oryzias latipes latipes)」の』二群に、二〇一三年二月の第四次『レッドリストでは、「メダカ北日本集団(Oryzias sakaizumii)」と「メダカ南日本集団(Oryzias latipes)」の』二種に『分けて記載された』。『北日本集団と南日本集団は遺伝的には別種といってよいほど』の『分化がみられるが、飼育下での生殖的隔離は認められておらず、両者の分布境界にあたる丹後・但馬地方ではミトコンドリアDNAの遺伝子移入が確認されている』。『この大きな遺伝的分化は』、『少なくとも数百万年前には発生していたといわれて』おり、『アロザイム』(酵素(enzyme)としての活性がほぼ同じであるにも拘らずタンパク質分子としては別種である(アミノ酸配列が異なる)ような酵素の中で、同じ種類の遺伝子(但し、別個体の遺伝子又は同一個体中の対立遺伝子であって配列がわずかに異なるもの)に由来するものを指す)『分析によれば、南日本集団については生息している水域ごとに「東日本型」、「東瀬戸内型」、「西瀬戸内型」、「山陰型」、「北部九州型」、「大隅型」、「有明型」、「薩摩型」、「琉球型」の』九『種類の地域型に細分されるとの結果がでて』おり、『さらに、ミトコンドリアDNAの解析からもこれらの水域ごとに遺伝的な違いが検出されている』。『絶滅危惧に指摘されたことで、にわかに保護熱が高まった結果、こうした遺伝的な違いなどへの配慮をせずにメダカ池やビオトープ池を作り、誤って本来その地域に放流すべきでない他の地域産のメダカや、観賞魚として品種改良を施された飼育品種であるヒメダカ』(緋目高:メダカの突然変異型品種の一つ)『を放流した例が多数ある』(私はプロとして誤まるはずのない専門組織がそれをやってしまった事実を実際に知っている)。『実際に、関東地方の荒川・利根川水系に生息する個体群のほとんどは、瀬戸内地方や九州北部に分布するはずのメダカであることが判明している』。『現在は、地域ごとに遺伝的に大きな多様性を持った地域個体群の局所的な絶滅の進行が危惧されており、遺伝的多様性に配慮した保護活動が望まれている。メダカの保護には生息地の保全がまず重要とされ、安易な放流は慎むことが求められる』。『生態系全体を考慮したうえでやむを得ず放流が必要な場合は、日本魚類学会が示した「生物多様性の保全をめざした魚類の放流ガイドライン」などを参考にしつつ、専門家の意見を聞くべきである』とある。

「食ふに堪へず」ウィキの「メダカ」によれば、『新潟県の見附市や阿賀町などでは佃煮にして冬場のタンパク質源として保存食にする習慣があり』、『新潟県中越地方では』「うるめ」『とよばれている。新潟市にある福島潟周辺でも、メダカをとって佃煮にしていた。少量しかとれず、少し季節がずれると味が苦くなるので、春の一時期だけ自家で消費した』。『長岡市付近では、味噌汁の具にも使われていた』とあり、『愛知県ではメダカを生きたまま飲み込むと婦人病に効くとの伝承があった。その他、地域によっては泳ぎがうまくなる、目がよくなるなどの伝承もあったらしい』とある。

「漢名、未だ詳らかならず」現代中国では「メダカ属」を「青鱂屬」とし、ミナミメダカにその漢名を当てている。

「苦鮒(しぶな)」コイ目コイ科コイ亜科フナ属Carassius auratus亜種ギンブナ Carassius auratus langsdorfii の異名。勿論、迷信。]

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