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2019/10/12

大和本草卷之十三 魚之下 鮹魚 (アカヤガラ)

鮹魚 本草ヲ見ルニ關東ニヤカラト云魚是乎細長

 クシテ箭ノ如ク圓ナリ又馬ノ鞭ノ如シ色少アカシ

 觜短ク尾ニマタアリ又觜長キモノアリ肉白シ膈噎ノ

 病ヲ治スト云西州ニモアリタコト訓スルハアヤマリナリ無毒

○やぶちゃんの書き下し文

鮹魚(ヤガラ) 「本草」を見るに、關東に「やがら」と云ふ魚、是れか。細長くして、箭〔(や)〕のごとく、圓〔(まどか)〕なり。又、馬の鞭のごとし。色、少し、あかし。觜〔(くちばし)〕短く、尾に「また」あり。又、觜、長きものあり。肉、白し。膈噎〔(かくいつ)〕の病ひを治すと云ふ。西州にも、あり。「たこ」と訓ずるは、あやまりなり。毒、無し。

[やぶちゃん注:条鰭綱新鰭亜綱棘鰭上目トゲウオ目ヨウジウオ亜目ヤガラ科ヤガラ属 Fistularia のヤガラ類。世界に四種を認めるが、本邦近海では、

アオヤガラ Fistularia commersonii

アカヤガラ Fistularia petimba

の二種が知られ、益軒のそれは後者である。ウィキの「ヤガラ」によれば、科名ヤガラ科 Fistulariidaeの『由来は、ラテン語の「fistula(パイプ)」』に由来する。『ヤガラ科の魚類はすべて海水魚で、太平洋・インド洋・大西洋の熱帯・亜熱帯域に広く分布する』。上記アカヤガラ『は高級食用魚として珍重される』。ヤガラ科の『類はサンゴ礁や岩礁などの比較的浅い海で生活し、小魚や甲殻類を主に捕食する』。細長い筒状の口を使って、岩やサンゴの間に潜む獲物を吸い込むことに適応している』。『アカヤガラは味の良い魚で』、『入荷量が少ない、白身の高級魚として扱われ』、『椀物、鮨種、刺身で食べられる』。『細長い体と筒状の口』と、『後方に伸長する尾鰭の鰭条が』ヤガラ科の『魚類の特徴で』、『細長い体型をもち、吻(口先)は細長く筒状に発達する』。『最大で全長』一・八メートルに『まで達するが、通常は』一メートル『未満であることが多い』。『近縁のヘラヤガラ科』(ヨウジウオ亜目ヘラヤガラ下目ヘラヤガラ上科ヘラヤガラ科 Aulostomidae)『とよく似た外見を有するものの、ヤガラ類は口』鬚を『もたず、肛門の開口部が』、『腹鰭のすぐ後ろに位置するなど、形態学的な差異は比較的大きい』。『体表には鱗がなく、一部の種類では小突起が列状に並ぶ』。『側線は』、『よく発達し、背部正中に弧を描きながら』、『尾鰭鰭条にまで達する』。『背鰭と臀鰭は棘条を欠き、いずれも』十三~二十『本の軟条で構成され』ている。『尾鰭は二又に分かれ、中央の』二『本の鰭条が著しく伸長する』とある。

「本草」「本草綱目」の、巻四十四の「鱗之三」に、

   *

鮹魚【音「梢」。「拾遺」。】

集解【藏器曰、「出江湖。形似馬鞭、尾有兩岐如鞭鞘。故名。氣味、甘、平。無毒。】

主治【五痔・下血・瘀血在腹。藏器。】

   *

とあるが、「江湖に出づ」というのは淡水魚を指すので、これはヤガラではない。但し、現代中国語ではアカヤガラにこの「鮹魚」を当ててはいる。

「膈噎」「噎」は食物がすぐ喉の附近でつかえて吐く病気を、「膈」は食物が少し下の胸の附近でつかえて吐く病気を指すが、現在では現行の胃癌又は食道癌の類を指していたとされる。しかし、ここは広義の咽喉や気道附近での、咽喉もとの「痞(つか)え」を広汎に指す謂いでとってよかろう。]

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