鈴木しづ子句集
「やぶちゃんの電子テクスト集」に「鈴木しづ子句集」アップ。
彼女の著作権は継続中である。
僕は彼女の俳句が不当に曲解されていることに激しい憤りを持っている。彼女は俳壇から消息を絶って50年以上、現在に至るまで行方不明である。今生きていれば86歳。僕は、確信犯として公開する(実際にはネット上に既に多量の彼女の句が流されており、僕のこのページも代表作以外は、そうしたものを底本なしに無批判に合成している部分があるので、正しい定本に当たられることを望む)。
そうして彼女が現れてくれたら、喜んで彼女の平手打ちを受けるであろう、幾度も幾度も。
その不当さと失踪の経緯、幸薄き彼女の半生は、河出書房新社より昨年出版された江宮隆之の「風のささやき」に詳しいので、そちらに譲るが、一言だけ言っておく。
慾るこころ手袋の指器に觸るる
これが男性器を指しているとは、何と言う、おぞましい解釈か!
夏みかん酸つぱしいまさら純潔など
コスモスなどやさしく吹けど死ねないよ
夫ならぬひとによりそふ青嵐
娼婦またよきか熟れたる柿食うぶ
好きなものは玻璃薔薇雨驛指春雷
どこぞの美形の、毒にも薬にもならぬ俳句を作っている女性俳人(誰とは言わない)に、彼女の爪の垢でも煎じて飲ませたい。
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