芥川龍之介「詩集」
芥川龍之介「詩集」を「引用の誘惑/黄昏の心象」から「やぶちゃんの電子テクスト集:小説篇」へ移行した。理由は、引用ではなく、全文であるから。更に、てっきり青空文庫では公開済みだと思っていたら、まだ作業中であることに先程気づいたから。そうして、僕は、芥川龍之介の作品中でも、とりわけこの作品が好きだから。更に、最も愛する龍之介の作品を一つぐらいアップできたら嬉しいなとかねがね思っていたから。加えて、昨夜の友にして教え子である青年と快飲したことの思い出にしたいから。そういえば、僕は、よくこの作品を生徒に読ませ、この後に、思う最後の場面を追加せよという遊びをしたものだった。ちなみに、僕のラスト・シーンは言わずもがな、肺病に病んだ致死期のその詩人が、その林檎をそれと知らず口にして「なんて甘い……」と言いつつ、ポトリとそれを落として……。クサイぞ!(さて、この一語から「カラマーゾフの兄弟」を思い出した。長老の死直後のシーンだ)
★なお、特殊なものを除いて、芥川龍之介の電子テクストの底本にした「岩波版旧全集」とは、1978年岩波書店発行の「芥川龍之介全集」全12巻を指す。対する、おぞましき新字体採用の「岩波版新全集」とは、1998年に刊行終了した「芥川龍之介全集」全24巻を指す。なお、僕は後者については第21・22・23巻を所持するだけである。新全集での知見で、僕が気づいていない事実があった場合は、是非、ご連絡を頂きたい。
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