変な注記
現今、以下のような注記が大流行だ。
「この作品には、今日からみれば、差別表現もしくは不適切と受け取られる可能性のある表現がみられます。しかし作品が書かれた時代背景、作者が差別助長の意図で使用していないことを考慮し、そのままの形で作品を公開します。」
これは何だ? 「作者が差別助長の意図で使用していない」ならばいいのか? そもそも「作者が差別助長の意図で使用していないこと」が何故分かる? この表現部分は、たとえば講談社が実際に使用しているものだ。僕は何を言いたいのか? こんなものが免罪符にはならないということだ。更に言えば、付けたければ、あらゆる出版物・文書にすべて、洩れなく付けよと言いたいのだ。僕等はいつだって「不適切と受け取られる可能性のある表現」を用いているのだという自覚なしに、差別の問題は片付けられないということだ。
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