橈骨遠位端骨折合併症・後遺症
橈骨遠位端骨折(Colles骨折)
手のひらをついて倒れた際に起こす骨折。橈骨手根関節より3~4cm中枢側に起こる。背側に転位して外見上フォーク背様変形を呈する。北海道の整形OTでは最も治療する頻度の高い骨折。冬期に頻発し、中年女性に多いのが特徴。アイルランドの外科医アブラハム・コーレス先生の名前からとってコーレス骨折と呼ばれる。合併症:・指、手関節、前腕、肘、肩の拘縮・手根管症候群・変形治癒・握力の低下・橈骨手根関節症・遠位橈尺関節機能障害・長母指伸筋腱断裂・外傷後のRSD・内在筋拘縮
患者の20%は遺残症状を有し、10%が重大な機能障害を有する。
(北海道行岡病院HPより引用)
(Occupational Therapy 略名OT)は作業療法のこと。
(Reflex Sympathetic Dystrophy: RSD) は反射性交感神経性ジストロフィー。
「この疾患の初期症状は、例えば手関節等の外傷などの際、固定を除去する時期になっても手指の腫脹・浮腫が長期に持続し、手指の他動的屈曲がある程度可能(程度差有り、不能の例もあり)であるにもかかわらず、手指の屈曲(自動運動)を行わせようとしても、手指が振戦したり、力が入らなかったりと、屈曲が思うように出来ず、時に異常な運動時痛(異性覚)や知覚異常、発汗の異常などがみられる。このような場合、RSD / CRPS type I の症状が疑われるが、その後、通常の経過においても、次第に浮腫が硬くなっていき(硬性浮腫)、少なからず線維性拘縮へと進展していくことから、適切な処置を施さなければ患肢全体が廃用化するとも言われている。」(柔道整復師クラブHPより引用)。
「患肢全体が廃用化する」ってえのは、素敵な表現だねえ。
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