ある自己拘束
僕は一月ほど前に、ある自己拘束を自身に施したのだが、それは発動されると、実はもう僕の自由にはならないものであり、その点においては、一つのアンガジュマンとしては、アンガジュマンらしいものであろうと思っている。しかし、芥川のラストシーンのように、ある覚悟を持って、東京胞衣会社の荷車を一心に押してもみたいのだが、この右腕は、荷車どころか、ちょっと重い本を支えることも、いや、好きな酒の蓋さえ、開栓できぬのである。
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