雨月物語 青頭巾 やぶちゃん訳
少し遅くなったが、「雨月物語 青頭巾」やぶちゃん訳を公開した。今日も結局、これに丸一日費やした(中間試験問題は昨夜半、作り終えた)。快庵禅師の台詞は、原話のままでも充分に意味が採れるし、その教化に至るまでの直線的な話法を保持したかったこともあり、元の言辞をなるべく生かしてある。また、快庵の博覧強記の怪異分析中の女の鬼となる逸話は、勿論、実際には中国の志怪小説を基としており、快庵も自身の体験談として語っている訳ではないのだが、明らかに、ホラーの勘所(同時に彼の女性嫌悪の最たる挿話として)として秋成が語らせている部分であり、ある種、快庵の直接体験の語りを意識した。訳しながら、その構成、台詞がくっきりとしてくる。そうして、確かに、この話の根っこが小泉八雲の「食人鬼」に美事に繋がっていることが実感された、楽しい一日であった。
しかし、調子に乗り過ぎた。エクササイズを全く怠ったら、美事に右手指がかちかち、全くグーが出来ぬわい。