食人鬼に嵌る
“JIKININKI”の訳に完璧に嵌っている。リハビリの最初のお湯漬け(15分温水に漬けてグーパーを繰り返す)と、最後のクールダウン(40分の作業療法の後、10分保冷剤で冷やす)の間も惜しんで原文とにらめっこしている。直ぐにも終わってしまいそうなのだが、ともかくオリジナリティにこだわりたいので、平井氏の訳を見ては、一語や一構文に立ち戻る。そうして全体の表現を最初から見直すという、フィードバックしている。最大のこだわりのコンセプトは、話者であった妻セツが夫八雲へでなく、日本人に語る際の口調を念頭に置いた。従って、敬体で、夢窓国師には敬語を用いる。勿論、怪談としての表現効果を考えた訳を心懸けることは当然だ。それにしても、正直、何だか、久し振りに、楽しいのである。

