AVATI! GIOVANNI MIRABASSI
もう3年も前になるが、ジャズの数奇者澤野工房の出した、アルバムをひょいと手にとった。その赤いジャケットに黒の
“AVATI!GIOVANNI MIRABASSI PIANO SOLO”
のタイトルが、妙に扇動的に眼を射抜く。扇動的なはずだ。これ一枚、16曲全て、世界中の革命歌、反戦歌、レジスタンスの歌曲のジャズ・ピアノ・ソロ・アレンジなのだ。ドキュメント写真入のブックレットも半端じゃなく凄い。
一曲目、チリの反独裁歌。
“EL PUEBLO UNIDO JAMAS SERA VENCIDO”
その頃の僕は、空虚な人生の中で(それは今も変わらないのだけれど)久しく音楽を聴いて涙することも忘れていた。しかし、この一曲には大いに泣けた。キース・ジャレット、何するものぞ! この曲と演奏にはまさに、人々の「悲願」が滲む。
上記リンク「澤野工房」で試聴も出来る。
君、卒業したサックス吹きよ、騙されたと思って、聴いてみな。