芥川龍之介 杜子春
芥川龍之介の「杜子春」を「やぶちゃんの電子テクスト:小説・随筆篇」に公開した。新たな一歩の為に。
「おお、幸、今思ひ出したが、おれは泰山の南の麓に一軒の家を持つてゐる。その家を畑ごとお前にやるから、早速行つて住まふが好い。今頃は丁度家のまはりに、桃の花が一面に咲いてゐるだらう。」と、さも愉快さうにつけ加へました。
「お母さん。」という子春の台詞、そうしてそれに続く、このさわやかな桃の香のする秀抜なエンディングは涙なしに朗読できない。
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芥川龍之介の「杜子春」を「やぶちゃんの電子テクスト:小説・随筆篇」に公開した。新たな一歩の為に。
「おお、幸、今思ひ出したが、おれは泰山の南の麓に一軒の家を持つてゐる。その家を畑ごとお前にやるから、早速行つて住まふが好い。今頃は丁度家のまはりに、桃の花が一面に咲いてゐるだらう。」と、さも愉快さうにつけ加へました。
「お母さん。」という子春の台詞、そうしてそれに続く、このさわやかな桃の香のする秀抜なエンディングは涙なしに朗読できない。