DON'T BLAME ME
僕にとっての“DON'T BLAME ME”の名演は、Eric Dolphyの“ERIC DOLPHY IN EUROPE VOL.2”だと永らく意識的には思い続けているのだけれど、それを聞く以前から、耳底に残り続けて、これって“DON'T BLAME ME”なんだったよな、と無意識に惹かれ続けていたのは、実は、Bud Powellの“THE AMAZING BUD POWELL VOL.3”、いや、これはパウエルの名演と言うよりも、Curti Fullerのトロンボーンの名演というべきで、その曲調は、実は、ドルフィーの詩想とは異なった、別なリリシズムの所産なのだと思う。トロンボーンのペーソスを十二分に発揮したこの演奏を聴かずして、“DON'T BLAME ME”を名曲と言うなかれ。「君」も是非、聴いてみてほしいのだ。