「こゝろ」論文反響
ある教え子からのメール。
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お久しぶりです。○○○子です。
先生のブログ、高校生によるこころの論文を一部読ませていただきました(一番新規登録のもの)。
「こころ」は私の高校生活の中で最も印象深い国語の授業であり、10年が経とうとしている今も、たまに「こころ」のフレーズがふと浮かんだりするぐらいです。
今回読ませていただいた、「静」に注目した論文は、非常に奥の深いところをついており、特に、「こころ」と「血」をかけた部分が、改めて読み直してみたいと思わせるような感覚を残しました。静の淡白ともとれる言動、その周りの社会環境……ここまでの分析を高校生が行ったという事実は圧巻です。
個人的に、高校生だろうが、大学生だろうが、光る文章を書ける人に年齢は関係ないと思っていますが、今回の論文はあまりに驚いてしまい、勢いでメールを書いてしまいました。
また他の論文も読ませていただきたいと思います。
陳腐な文面の自分が恥ずかしいですが(理系だから、とつまらない言い訳をしますが)。
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こういうものを真心がこもった褒め言葉というのである。手紙文と言うのは、自身の素直な感動と賛辞を、自発的に表明したいと思う、こういうときにこそ輝く。
そうして、僕の選んだ高校生の論文が僕の思い込みではなく、正しく評価されるに値するものであったことも証明してくれた。
最後に申し上げておく。
このメールの主は、「理系だから」と謙遜している。けれども、実は、生化学を究め、今年、聞いて驚く超弩級に有名な国際的科学雑誌に英文論文が掲載された、まさに才媛なのである。