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2006/09/17

心朽窩主人印 謝李賀

 

Sinl

 

 サイトのテクスト館新旧「心朽窩」に、かつて敦煌を訪れた時に篆刻家の先生に彫ってもらった「心朽窩主人」の印を打つ。先生は、僕が選んだ印材の小ささにやや困っていた。それが「窩」の字に感じられるような気がする。加えて、彼は、この「窩」の字は意味が良くないと、しきりに変えることを薦めた。そうだろう、元来、これは悪党の隠れ家、といった意味合いだから。それでも僕は満面の笑みで、これでいいのです、と答えた。先生は苦笑いしながら、承知してくれた。それでも翌々日、受け取りに行った時、妻の印の次にこれを捺した時、おもむろに僕の方を見て、「どうです?」と言った先生の顔は、少し自慢気であった。僕はこの印が、形共に結構、気に入っている。

 僕のこの号は勿論、中唐の鬼才李賀の詩「贈陳商」(陳商に贈る)の冒頭からとった。

 贈陳商(冒頭のみ抄出)

長安有男兒   長安に男兒有り
二十心已朽   二十にして 心 已に朽ちたり
楞伽堆案前   楞伽(れうが) 案前に堆(うづたか)く
楚辭繫肘後   楚辭 肘後(ちうご)に繫(か)く
人生有窮拙   人生 窮拙有り
日暮聊飮酒   日暮 聊か酒を飮む
祗今道已塞   祗今(ただいま) 道 已に塞がる
何必須白首   何ぞ必ずしも白首を須(ま)たん

 

  長安の 一人の少年

  二十(はたち)でとっくに 心が朽ちた

  机の上の「楞伽経」 埃を添えてうず高く

  座右の楚辞も 久しく詠まぬ

  人生は 結局 失敗だった……

  日が暮れた さて酒でも飲もう……

  もう 僕の旅は 終わった……

  髪が白くなるのを 待つ必要なんか ない……   

 

 

 

 

 

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