村山槐多 鐵の童子
村山槐多の「鐵の童子」を正字正仮名で「やぶちゃんの電子テクスト:小説・評論・随筆篇」に公開した。作業しながら、これと同じわくわくするものを感じながら読んだ小説の記憶が蘇ってきた。クービンの「対極」だ。僕にとって最初に幻想小説の極北を踏んだ気がした。土と汚物の匂いの立ち込めたあの峨々たる峰々の彼方の反ユートピア、嘔吐するほど素敵に魅力的だったが、「対極」は1908年の作であるが、その無意識の日本版のリメイクこそが「鐵の童子」でもあったのだ。
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村山槐多の「鐵の童子」を正字正仮名で「やぶちゃんの電子テクスト:小説・評論・随筆篇」に公開した。作業しながら、これと同じわくわくするものを感じながら読んだ小説の記憶が蘇ってきた。クービンの「対極」だ。僕にとって最初に幻想小説の極北を踏んだ気がした。土と汚物の匂いの立ち込めたあの峨々たる峰々の彼方の反ユートピア、嘔吐するほど素敵に魅力的だったが、「対極」は1908年の作であるが、その無意識の日本版のリメイクこそが「鐵の童子」でもあったのだ。