Irukandji リターン!
Irukandjiについて、ネットのグレートバリアリーフをサーフした結果を追加する。
イルカンジ症候群(ウィキペディア)
この記載と下に記す命名者フレッカーの事績に纏わることで、僕が気になるのは、次の二点である。
まず、最初の報告者は、かの猛毒種キロネックスの最初の現認者(Chironex fleckeriという種小名はそれを記念するものであろう)と同一人物で、それの正式な報告が1952年であったこと、さらに彼がその「イルカンジ」の存在を知った年代を1945年まで遡ることが出来る可能性があること、加えてその危険性を、彼が1950年代初頭において'Irukandji Syndrome'として既に報告していたことである。このことは、以下の「ブリスベン通信」のイギリス人被害者遺族の言葉にあるように、対応が余りにも遅すぎると言わざるを得ない。
もう一つは、僕は当初から、この「イルカンジ」という言葉がアボリジニの言葉であろうと思っていたのだが(もしアボリジニがそう呼んでいたらこのクラゲの発見は遥か昔に遡ると推測していたのだが、そうではなかった)、その部族の名をフレッカーが付けたという事実である。フレッカーはどのような思いで、この殺人クラゲの名にアボリジニのその部族の名を付けたのかということである。フレッカーへの批判は留保するが(差別的な命名出ないことを望む)、その命名の由来を知る人がいたら、是非お教え頂きたい。
ブリスベン通信(個人のブログ)
これによると、『サンシャイン・コーストやゴールド・コーストなどブリスベン周辺の海岸』ではこのニュースを聞かないとあり、やはり特定域の限定種と判断しているようではある。
そうして、これが命名者であるヒューゴ・フレッカーの事績である。
“Australian Dictionary of Biography”(英文)
そうして最後に。ドキッときたのが、これ。
グレートバリアリーフ グリーン島日記(個人のページ)
それぞれのクラゲの出現期間や成長期(強力な刺胞を持つ時期)は思いの外、特化限定しているようなので、季節的に大丈夫とはいえ、僕たちは「知らぬが仏」(この場合、仏にならずに済んだといういけないブラック・ジョークも頭に浮かぶところの)のグリーン島だったとも言えるであろうか。何せ、クラゲ・ネットも透過してしまう小型種なのだから。