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2006/12/07

父からの初メール

父のことは以前に、「僕が教師を辞めたい理由」やら「父のこと」等、何度か書いた。今、隣に住んでいる。顔を合わすと、僕が父の言うことすべてに悉く文句と反論を語り、それをまた父は平気の平左で、僕を対等な馬鹿者としてからかう。そんな爛れたお洒落な変態的関係である。

彼から昨日、メールが来た。初めてである。遺書風なところが小気味よいが、お騒がせなメールである(お蔭で昨夜、「人間ドックで癌でも見つかったのか」と平然とした顔をして隣に訪ね、検査詳細データを見たら、僕より遥かにすべての数値が健康であった。許し難い事実である)。

そのメールの一部に手を加えて、転載する。これが、僕の、1929(昭和4)年生まれの、たかが/されど、父である。

鬼火の藪ちゃんへ       製造元・香魚迷より、

☆シュールレアリスト「志賀丈二追悼」の文書中、「東京中央郵便局の窓口」とあるは誤りです。
正確には「丸の内・仲4号館の仲通り郵便局。当時は赤レンガ作りの間口2間ほどのオンボロ小郵便局の薄暗い切手売り場窓口にいつも座っていた。志賀君は無愛想で客の評判は当然、悪かった。

私が勤めていた「協和特許事務所」仲4号館4号(焼け残りで階段や廊下は板張り)から筋向い、歩いて1分もかからない所にいた。1952年のことである。
すぐ裏には米軍が接収していた東京會舘・筋向いにはソビエト代表部があった。
歩いて5分のところに、GHQ・丸の内警察があった。そうして、……朝鮮戦争……血のメーデー……ベトナム戦争……

☆言い残す言の葉=葬儀無用・戒名無用(自家製戒名=香魚迷)とす。但し、『バイカル湖のほとり」にて』を流しつつ、鮎の毛鉤釣り友達での歓送会を。呑み放題でお願い致します。

2006年11月・藪さん通信。

さすがに、我にして、この父あり。

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