セリーヌ墓碑銘の神話
僕はそれを、中学時代、中央公論社の「夜の果ての旅」を読み終わった後、その解説で読んだ。ルイ=フェルディナン・セリーヌ墓碑銘には、ただ一言、“non”とだけ刻まれている……ところが、というのは、残念ながら生田耕作の創り上げた神話であったとは……実に僕は35年間も騙されてきたわけか……しかし、ここに記された大嫌いな小林秀雄の「それを信じるほどわれわれも立派であって良いのではないか」という語に、何故か、限りなく許せるものを感じたことも事実である。
« S波 | トップページ | メンテナンス中の鬱憤2 »