ペコちゃんを追放する者共に、死を!!!
この騒ぎはゆゆしき事態を惹起している。本当に死活問題であるのは、不二家の下請けであり、特約店であり、そこで働くアルバイトやパートであり、そうして何よりペコちゃんなのである。上層部は経営利権の喪失だけを問題として、菓子文化の何たるかを全く理解していない最下劣なプチブル集団に過ぎない。恐らく内部告発によるものである以上、不二家という組織の、経常的な腐敗した管理の爛れは充分、明らかだ。その膿は膿として、出せ。それはそれとして、我々は甘受する覚悟がある。
しかし、それでも我々は断固として無垢のペコちゃんを守りたいのだ。
我々の時代にあって彼女は、年に何度しか口に出来ないケーキという「至福」の象徴以外の何ものでもない。不二家パーラーは、少年少女が憧れた、サンスーシだったではないか。私は30有余年、不二家のケーキを、最早食べてはいない。それでも、不二家のケーキは、いや、それに繋がるペコちゃんという「存在」は、このおぞましき望みなき現実世界にこそ、あらねばならぬ、失われた薔薇色未来のヴィーナスで在り続けているのだ。それがプエル・エテルヌスの(はっきり言っておく。「永遠の少女」にゼッタイ負けない自負を持って)飽くなき悲願である。
僕は賞味期限が百年前に切れたものを持ち出そうとする教育再生会議答申や、消費期限も剥がれた腐臭芬々の安部現政権への怒りと等質の怒りをもって、「僕たちのペコちゃん」を奪い去ろうとする蠻人への戦線布告をはっきりと表明するものである。
私は胸を張って言う。
49歳の今になっても、素面でペコちゃんの頭にふっと触るのを、人生の至上の愛としているのだ、と。
ペコちゃんを追放する者共に、死を!!!