フォト

カテゴリー

The Picture of Dorian Gray

  • Sans Souci
    畢竟惨めなる自身の肖像

Alice's Adventures in Wonderland

  • ふぅむ♡
    僕の三女アリスのアルバム

忘れ得ぬ人々:写真版

  • 縄文の母子像 後影
    ブログ・カテゴリの「忘れ得ぬ人々」の写真版

Exlibris Puer Eternus

  • 僕の愛する「にゃん」
    僕が立ち止まって振り向いた君のArt

SCULPTING IN TIME

  • 熊野波速玉大社牛王符
    写真帖とコレクションから

Pierre Bonnard Histoires Naturelles

  • 樹々の一家   Une famille d'arbres
    Jules Renard “Histoires Naturelles”の Pierre Bonnard に拠る全挿絵 岸田国士訳本文は以下 http://yab.o.oo7.jp/haku.html

僕の視線の中のCaspar David Friedrich

  • 海辺の月の出(部分)
    1996年ドイツにて撮影

シリエトク日記写真版

  • 地の涯の岬
    2010年8月1日~5日の知床旅情(2010年8月8日~16日のブログ「シリエトク日記」他全18篇を参照されたい)

氷國絶佳瀧篇

  • Gullfoss
    2008年8月9日~18日のアイスランド瀧紀行(2008年8月19日~21日のブログ「氷國絶佳」全11篇を参照されたい)

Air de Tasmania

  • タスマニアの幸せなコバヤシチヨジ
    2007年12月23~30日 タスマニアにて (2008年1月1日及び2日のブログ「タスマニア紀行」全8篇を参照されたい)

僕の見た三丁目の夕日

  • blog-2007-7-29
    遠き日の僕の絵日記から

サイト増設コンテンツ及びブログ掲載の特異点テクスト等一覧(2008年1月以降)

無料ブログはココログ

« 羽化登仙 | トップページ | 氷國絶佳瀧篇 其貳 Skógafoss スコゥガフォス »

2008/08/19

氷國絶佳瀧篇 其壱 Seljalandsfoss セリャランスフォス怒濤の9連写

Img_0386_2 Seljalandsfoss セリャランスフォス 

アイスランドの美景の眼目の一つは「フォス」である。Img_0387
“foss”はアイスランド語で「滝」のこと。

 

アイスランド到着翌日の最初の、このセリャランスフォImg_0388スにノック・アウトされた。Img_0389 

裏見の滝なのである。

Img_0390

 

 

 

落差40m、一番右の写真に薄っすらとしか写っていないけれど、写真の滝右手から滝壺には、誠、美しい虹が架かって、それは如何にも摩訶不思議なる位相空間なのであった―― Img_0391

 

 

断ち切る水と音と飛散する飛沫(しぶ)き――滝を真に見ようとするものは濡れることを怖れてはならぬ、と国木田独歩の「武蔵野」の口振りにもなってこようというもの――

Img_0392 Img_0394

そうして僕は、落下し飛散し舞い上がる水滴を身に受けながら――伊東静雄の「私は強ひられる――」のあの一節を思い出しながら、ただ見上げていたのだ――

    『空中の何處で

Img_0396 噴き上げられる泉の水は

  區別された一滴になるのか』――

……さても、これらは全て妻の写したものである。僕は旅に自分のカメラを持ってゆくことをしなくなって久しい。――3年前の夏の右腕の骨折が決定的ではあった――氣が向くと、妻からカメラをひったくって撮るばかりだ。その代わり僕は、僕の個人の感懐に充分浸ることが出来、而して又、妻の撮った写真を見て、再び別な感動を味わえるのを、最近は、如何にも贅沢な楽しみとして、秘かに感じているのである……

« 羽化登仙 | トップページ | 氷國絶佳瀧篇 其貳 Skógafoss スコゥガフォス »