« ザラブ | トップページ | ジャミラ »
ロシヤ語
疑ひ惑ふ日にも、祖國の運命を思ひ惱む日にも、御身のみがわが杖であり柱であつた。ああ、偉大にして、力強き、眞實にして自由なるロシヤ語よ! 御身がなかつたならば、今、わが國に行はるるあらゆる事どもに面して、どうして絶望に陷らずに居られようか? 然しながら、かかる言葉が偉大なる國民に與へられたものでないとは、到底信じえられぬことである。 一八八二年六月
*
本作は、所謂、最初の「散文詩」、“SENILIA”の掉尾を飾る作品である。