十一月の午後 尾形亀之助
窓をあけたので
部屋の中に風が吹き初めた
私は窓に花と鳥を飾らう
そして
やはらかい寝椅子を買つて来てパインアツプルの鑵を切らうよ
きらきらする陽も窓から入れて
私は青い空を見て一人で午後を部屋の中にゐる
[やぶちゃん注:本篇は底本の「補遺」という項に所収されており、底本クレジットもない。底本(1999年版)の元版である思潮社の1970年版「尾形亀之助全集」以降に発見された作品。次に記されている「昼の花」と同じであれば詩誌『京都詩人』(第二巻第一号・昭和2(1927)年1月発行)に所収するものとなるが、解説もなく不明。]

