煙突と十二月の昼 尾形亀之助
演習帰りの飛行船が低くかつたが
風呂屋の煙突は捕ひやうともしないで立つてゐた
*
(〈亜〉27号 昭和2(1927)年1月発行)
[やぶちゃん注:「捕ひやうともしないで」の「捕ひ」はママ。読みは「つらまひ」か「つかまひ」はたまた「とらひ」か? また、ここで言う「飛行船」は飛行機ではなく、文字通りの飛行船であろうと思われる。第一次大戦後、飛行機の急速な実用化に伴い、軍用飛行船の利用価値は著しく低下したが、日本でも一部は陸軍で運用されていた。ここは映像として飛行船でないと風呂屋の煙突が捕捉するというシチュエーションとしくりこないように思われるのである。]
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