緑の子らの成人式にて
僕が裏切って2年生の担任で転勤してしまったにも拘らず、その教え子たちの成人式に昨日、呼ばれた。
男どもへ 1
お前たちは、何故、下劣な大人になりたがるのだ! あんなに美しいプエル・エテルヌスのお前たちが!
男どもへ 2
お前たちはどうつっぱっても、あの会場のどの女よりも子供であるという冷厳にして幸いな事実を、受け止めるべきである。
女どもへ 1
僕は仕事を投げ打って刑務所に入ってもいいから、君たち全員にキスをしたかった。
女どもへ 2
和服の帯を胸の下で締めるのはよせ! ランドセルじゃないんだから!
みんなへ
ありがとう! 大学で「智」を自在に遊べ! そして――僕のようには、なるな。――そうして、さっさと僕なんか忘れてしまえ。それが大人だ!