芥川龍之介 湖南の扇
芥川龍之介の中国土産小説群第二弾として、芥川龍之介「湖南の扇」を注を附し、正字正仮名で「やぶちゃんの電子テクスト:小説・戯曲・評論・随筆・短歌篇」に公開した。本篇は断じて魯迅の「薬」のインスパイアではない。本篇は一読、玉蘭が赤いビスケットを齧るそのアップの鮮烈さを忘れることが出来ない佳品である。しかし、魯迅の「薬」の持つ強烈な印象には劣る。しかし、それは芥川龍之介が「薬」の二番煎じだから、では断じてない、ということである。私の注(今回も本文と同じ分量の注となった)を是非、お読み戴きたい。
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